前作『DISCOVERY』よりわずか半年間という驚異的なペースで制作された9枚目のフル・アルバムは、タイトルが示す〈星雲〉をイメージした初のコンセプト作に。ピアノ・トリオとストリングスの重厚なアンサンブルに滝善充(9mm Parabellum Bullet)が掻き鳴らすエレキ・ギターを注入し、ヒリヒリした焦燥感が溢れ出す“Meteor Stream”、ループするAOR調のシンセ・リフを軸に、ジャジー&メロウなグルーヴが身体を揺らす“Blue Planet”、タイトなビートとエモーショナルなメロディーがせめぎ合う表題曲など、トラックごとにガラリと表情を変えるアプローチで魅せつつも、心を鷲掴みにするアレンジが際立つのはまさに彼らの力量ならでは。結成10周年の節目を迎え、新たに走り続ける姿勢を窺わせる意欲作だ。