結成10周年となる2021年は5月に『NEBULA』、7月にトリビュート盤『ESCAPE』と立て続けに作品を届け、その溢れんばかりの創作意欲でリスナーを歓喜させている3人組から、またもや恐るべきスピードで10作目が到着。ピアノとドラムが呼応するエモさ全開の“Evolution of science”、軽やかに聴かせるダイドのカヴァー“thank you”など、彼らの真骨頂であるクールなジャズ・ロックを展開しつつ、シンセ・ポップ~AORを軸にポリリズムで躍らせる“DRIVE”や、哀愁が滲み出る昭和歌謡風の“Jazz me tender”などでは、多彩なスタイルをfcp色に染め上げた妙技が光る。ピアノとストリングスの織りなす壮大なアンサンブルでさらなる気迫を感じさせる“fox straight ahead”はラストを飾るに相応しい大曲だ。