山中千尋、久々のコンサート・ツアーを開始
人気ジャズ・ピアニスト山中千尋が、久々の国内ホール・ツアーを実施する。山中(ピアノ)、山本裕之(ベース)、橋本現輝(ドラムス)によるトリオ編成で、日程は2021年10月30日(土)大阪・あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール、10月31日(日)滋賀・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール、11月3日(水・祝)山形・山形テルサ テルサホール、11月6日(土)東京・すみだトリフォニーホール 大ホール、11月7日(日)愛知・東海市芸術劇場 大ホール。なお、大阪と山形のコンサートはPAの入らないアコースティック編成で、橋本はドラムスではなくパーカッションを演奏する予定。また、10月9日(土)には、神奈川県大和市の〈文化創造拠点シリウス〉で〈山中千尋 プレミアム・ジャズ・ライヴ~ジャズの巨匠 チック・コリアを偲んで~〉が開催される。こちらはドラムスに桃井裕範を迎えたトリオだ。
コロナ禍の日々での山中千尋の思いと、コンサートに向けてのメッセージを聞いてみた。
「去年の3月20日にニューヨークから戻ってきて、それからは日本にいます。国内のライヴもコロナの関係で延期になることが多くて、海外でのコンサートはゼロでした。ライヴがあって当たり前だった生活が一転して、自分で思った以上にストレスというか、歯がゆい気持ちがあったんですけど、練習したり、いろんなことをして日々を過ごしていました。あと、雑誌『文學界』2020年11月号に短編小説を掲載させていただいて、その後もこつこつ自分なりに書いています」
久々のツアーではどんな曲を演奏するのだろう。
「ツアーは1年7か月ぶりです。最新作『ローザ』の中の曲ももちろんやりますけど、今年は私が澤野工房からデビューして20周年なので、昔からの曲もたくさんやりたいな、と思っています。あの頃は無我夢中だった、という記憶がありますが、いま聴いてみると、ひたむきさが感じられて、それを肯定的に捉えるような気持ちになりました」
さて、10月9日は、今年2月に急逝したチック・コリアへのトリビュート・コンサートだ。チックについての思い出を語ってもらった。
「チック・コリアさんとお話しさせていただく機会がありまして、いかにしてお客さんと喜びをシェアするか、という話を熱心にされていて、それが特に印象に残っています。それでいて、何人も凌駕し得ないような音楽性があった、ということもあり、ほんとに魅力的なミュージシャンだったな、と思います。特に『ナウ・ヒー・シングス、ナウ・ヒー・ソブズ』は〈これは何?〉というほどに衝撃的で、ジャズ・ピアノを変えた革命家の一人だと思っています。亡くなられて心が痛みますけど、チックさんが残してくれた遺産を、何らかの形で受け継いでいきたい、と思っています」
ではコンサート・ツアーに向けてのメッセージを。
「会場も広いし、スタッフも万全の態勢で臨みますので、ぜひいらしていただければ、と思っています。私自身も、生の音楽が聴きたい、あるいは美術館で絵を見たい、とずっと思っています。空間の中で音楽に接していただいて、一期一会の体験をみなさまと共有することがいかに大事なのかを、この時期にさらに強く感じるようになりました」
LIVE INFORMATION
山中千尋 デビュー20周年記念コンサート
2021年11月6日(土)東京・錦糸町 すみだトリフォニーホール 大ホール
開場/開演:15:00/16:00
出演:山中千尋トリオ
サポート:山本裕之(ベース)/橋本現輝(ドラムス)
一般/中学生以下:6,000円/2,500円
※未就学児入場不可
※当日券各500円増し
山中千尋トリオ 全国ホールツアー 2021
2021年10月30日(土)大阪 あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール ※
2021年10月31日(日)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
2021年11月3日(水・祝)山形テルサ テルサホール ※
2021年11月7日(日)愛知 東海市芸術劇場 大ホール
※10月30日、11月3日はアコースティック編成
山中千尋 プレミアム・ジャズ・ライヴ ~ジャズの巨匠 チック・コリアを偲んで~
2021年10月9日(土)神奈川 大和市文化創造拠点 シリウス
出演:山中千尋/山本裕之/桃井裕範
お問い合わせ(プランクトン):03-6273-9307(平日13~18時)
http://www.plankton.co.jp