全米を代表するロック・バンドに成長したラスベガスの4人組がさらなる飛躍に挑んだ5枚目のアルバム。大胆に導入されたR&B/ファンク/ヒップホップに戸惑う人もいるかもしれない。しかし、そこでキーになるのがエグゼクティヴ・プロデューサー、リック・ルービンの存在だ。ポップ色の濃い前半から一転、ロックに攻める後半ではレッド・ホット・チリ・ペッパーズと組んできたルービンの手腕が存分に発揮され、バンドの新たな魅力が生まれている。その最大の成果がラウド・ロック調の中にアンセミックでソウルフルな魅力が溢れる“Cutthroat”。そこから繋げるオールディーズ風のバラード“No Time For Toxic People”とのギャップと共にバンドのスケールをダイナミックに描き出している。