コラム

Taiko Super Kicks『波・石』ヨレ気味のミニマリズムと甘いサイケデリア――2通りの味わいをまとめてどうぞ

Taiko Super Kicks
ヨレ気味のミニマリズムと甘いサイケデリア――2通りの味わいをまとめてどうぞ

Taiko Super Kicks 『波・石』 TETRA(2021)

 先だって配信限定で連続リリースされた『波』と『石』の2作品を、CD2枚組&40ページのブックレットでパッケージ化したフィジカル作が、TETRAから届けられた。

 〈波〉は、素朴なリズムボックスも交えたミニマルでよれ気味のサウンドが色濃い一枚。ねじれたソングライティングをファンクめいたアンサンブルで支えた“椅子の椅子”に、柔らかなシンセの音色をフィーチャーした“リフト”、ヴェルヴェッツ流儀のドラマー歌唱ソング“ラッキーG”といった楽曲の、どこかとぼけた味わいが楽しい。

 もう一枚の〈石〉は、繊細な歌心を甘く静謐なサイケデリアで包んだ楽曲が印象深い作品。ユニゾンのヴォーカルとコーラスが可憐な“スジ”や深いエコーにメロウネスが沈む“たった一本”のような美しいナンバーが並ぶ一方で、ニューエイジめいたシンセが降り注ぐアシッド・フォーク“音楽”のようなストレンジな響きが挿み込まれるあたりもクセになる。プロデュースとミックスは岡田拓郎が担当。

『波・石』に参加したアーティストの作品。
上から、岡田拓郎の2020年作『Morning Sun』(only in dreams)、Klan Aileenの2018年作『MILK』(MAGNIPH/HOSTESS)

タグ
関連アーティスト