EP『Bridge To Quiet』(2020年)や各々の活動もありつつ、フル・アルバムは実に6年ぶり。公式の資料で往年の人気作『Strawberry Jam』(2007年)が引き合いに出されているように浮遊感のあるリラクシンな聴き心地が印象的で、その意味ではスロウバック感のある内容ながら、各人の日常や社会の現状を投影したリリック面には確かな成熟が刻まれているようだ。故スコット・ウォーカーに捧げた“Walker”など聴きどころもさまざま。