約1年振りとなるアレクサンドル・タローの新作。渾身のアルバムの内容は〈映画音楽集〉。2枚のCD51曲に及ぶその映画音楽は時代、時代に私達の心と記憶に刻み込まれてきた作曲家モリコーネ、ルグラン、ジョン・ウィリアムズ、坂本龍一達の魂とも言うべき名曲ばかり。今回注目したいのは、パッパーノ、ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団との共演。タローのソロに加えオケとの演奏が、より一層深みのあるシネマの世界を描きだしている。1曲1曲が愛おしく感じてきてならない。ジャンル関係なく多くの方々に聴いてほしい演奏だ。