充実のデビュー作に続くドリームヴィルからの2作目も、ネオ・ソウルと往年の黄金のR&Bフレイヴァーを混在させ、それらをアリのソウル・フィーリング溢れる歌声がまとめ上げる傑作だ。スミフン・ウェッスン“Wrekonize”と同ネタの“Hoodie”やジャーメイン・デュプリらによるソウル使い曲“Pressure”など、前作でも聴けた90~00sのネタものR&Bへの憧憬を披露しつつ、さらに古典ソウルやジャズのヴァイブを纏ってクラシカルな風格も備えている。エリカ・バドゥさながらのジャジー・ソウル“Mean Mug”や、サマー・ウォーカーと歌う“Queen Space”でのシックな佇まいはその最たるものだろう。オーガナイズド・ノイズ製の“Outside”の南部感も良いアクセントだ。R&B愛好家はチェック必須の一枚。