COLUMN

『Beck Song Reader』楽譜が読めなくても楽しめる、ベックの楽譜プロジェクト!

Page 2 / 3 1ページ目から読む

 昨年には『Song Reader』収録曲を実際に演奏するコンサートが3回実現し、ゲストにジャーヴィス・コッカージャック・ブラックフアネスフランツ・フェルディナンドデヴィッド・キャンベル(ベックのお父上)のオーケストラなどを招待。そして、それらを改めてスタジオでレコーディングしたのが、到着したばかりのコンピ『Beck Song Reader』というわけだ。前置きが長くなったが、ここには新旧取り混ぜ、ジャンルを超えた顔ぶれが揃っている。

VARIOUS ARTISTS Beck Song Reader Capitol/HOSTESS(2014)

「収録曲のベースは、主にピアノによるアレンジとギターのコードで構成されている。でも自己流に編曲してもいいし、もちろん元のアレンジを無視してもらっても一向に構わない。パフォーマーのみんなには〈記譜されたものに捕われないで演奏してほしい〉と説明したくらいだよ」。

 制約の少ない条件下で行われた自由度の高いレコーディングだけに、参加アーティストはのびのびと自分らしさを発揮。個人的にはフアネスとノラ・ジョーンズによる各ナンバーがとりわけ良い出来なんじゃないかと思うのだが、ベック自身とランドール・ポスターウェス・アンダーソン映画のスコアなどを手掛けてきた人物)がプロデュースにあたっているので、ベックの思惑も多少は入っているのだろう。とはいえ、彼らしい演出を感じさせる部分はほとんどない。むしろベックのソングライターとしての多様性と懐の深さを感じさせられる仕上がりだ。

TOWER DOORS
pagetop