ストロークスのなかではジュリアンと並んでソロに精力的なAHJ。インディーの旨味に溢れた過去作は、前衛趣味を押し出すフロントマン以上に、本隊の魅力を素直に反映していたわけで、この5作目も快活なロック盤だ。ゴールドリンク客演という新味はあるものの、甘酸っぱいパワー・ポップ・サウンドが基調で、特にブリーチャーズっぽさもある“Never Stop”が良い。
2018年作『Francis Trouble』から5年振りの5thが完成。GoldLink、Steve Stevens、Matt Helders、Rainsfordら豪華参加作。サイモン・ウィルコックスとの共作で、トニー・ホッファー(Beck、Air、M83、Metric、Chromeo)がミックス、Dave Cooley(Paramore、Spoon、Tame Impala、Jimmy Eat World)がマスタリングを担当。ストロークスの活動と共に2000年よりソロ作も発表してきた彼のギタリスト/SSWの欲求ではない茶飯事なる録音物が本作。メロディアスでチルでロックな名盤。ええやんええやん。