©Raymond Alva
SWEET THING
充実作の多かったR&Bの状況
来る第68回グラミー賞にて最優秀新人賞と最優秀アルバム賞の主要2部門を含む計6部門にノミネートされたレオン・トーマス。このタイミングになってその名が大きくフィーチャーされる機会も増えてきたようだが、普通にR&Bを追っているタイプのリスナーにとっては納得の展開ではあるだろう(新人の定義についてはさておき……)。単純にフィジカル作品がヴァイナルのみでCD化されていないため本誌で積極的に紹介はされていないが、ラスカルズとして活動していた頃からR&B/ポップ・リスナーにとってはお馴染みのソングライター/プロデューサーだったわけで、いまではすっかり自身がベイビーフェイス師匠やニーヨのように大物アーティストになったというわけである。
そうした点から考えてみると、〈100枚〉のほうにピックアップされたココ・ジョーンズやギヴィオン、前年リリースながらマニー・ロングやフロー、メアリーJ・ブライジ、マライア・キャリーらも含め、2025年は新旧の世代を跨いでR&B作品の充実ぶりが凄まじかった年という形で振り返れると思うし、オルタナティヴ系やヴィンテージ系と無造作に括られる作品の豊富さは例年のこととして、ここ数年のなかでは際立ってオーセンティックな作品が豊作な年だったと言えるのではないだろうか。その象徴とも言えるレオン・トーマスの、ここからの活躍にも期待したい……というか、こういう作品こそCDで出ればいいのに。