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ウィスパーボイスをあえてやめた“ボーダーライン”

──あと、ラストに収められている新曲“ボーダーライン”はサビ以外の歌がウィスパーボイスではないところにまず驚きました。

「歌のことを意識せずに曲を作ったらキーがたまたま低くて、〈これをウィスパーで歌うと何を歌っているのかわからなくなる〉と思って、いつもとは違う歌い方で歌いました。

元々私は自分の声が好きじゃなくて、何とか自分が好きな発声かつ個性的な歌い方にしようと思って試行錯誤した結果、ビリー・アイリッシュやメン・アイ・トラスト、クレイロみたいなウィスパーがいいなと思って、めっちゃ練習して今のウィスパー歌唱を確立させたんです。でも今回、それをやめてみたのが“ボーダーライン”です。

やっぱり最初は地声の声質が全然好きじゃなくて、〈やめる?〉という話になったんですが、エンジニアの照内(紀雄)さんが私の声質に合うマイクを探すために、いろいろなマイクを持ってきてくれたんです。結局コンデンサーマイクでいいのがあって、〈これなら自分の声質にハマるな〉と思えたのでやってみました」

──サウンドのリファレンスはあったんですか?

「マルーン5とエド・シーランでした。いつもは中村さんや私が音の足し算をし過ぎて、気付いたら〈200トラックもある!〉みたいな状態になるんですけど(笑)、この曲はシンプルなサウンドにチャレンジしたくて、音を足し過ぎずに聴きやすくしようと心がけました。

マルーン5とエド・シーランのサウンドはすごくシンプルなので、その2組を意識してトラックを作り始めたんですが、そこからすぐに離れて自分たちの方向性で考え始めたので、リファレンスの影響があまり出ていない曲になったと思います」

──歌とメロディが際立った曲になっていますよね。

「はい。歌を聴かせることを意識しながら、一個一個の入れる音をめっちゃ気を付けて作りました」

──ここで歌われている感情は、恋愛における切なさでしょうか?

「そうですね。〈やっぱり恋愛って人類が唯一共通してわかるテーマだな〉と思って。〈多くのエンタメに恋愛の要素が入っているのはそういうことかな〉と考えていた時期に書いた曲で、いろいろな方に聴いていただきたいと思って作ったサウンドでもあるので、自分の経験を踏まえて恋愛のことを書きました」

 

ものを作って表現していないと生きている意味がなくなっちゃう

──既発曲も含めてかなりポップな曲が多いアルバムになりましたが、どんな手ごたえを感じていますか?

「さっき言った〈a子だけにしか出せないサウンド〉っていうのは、まだ達成できてないと思います。でも、その時々の自分ができる最大限のことをやったので気に入っていますね」

──時代を限定せずに、音楽だけじゃなく、小説や漫画や映画やSNSといったいろいろなところからインスピレーションの源をキャッチするアンテナの敏感さは、昔と比べて変わってきているのでしょうか?

「私は昔からいろいろな作品を見るのが好きで。好きなものと興味がないものがある方はたくさんいると思うのですが、私は嫌いなものをはっきり決めることで〈好き〉が際立つと考えているので、自分の〈好き〉と〈嫌い〉を分けることを習慣化させているんです。

〈好き〉を自分のアイデンティティに繋げるという作業をよくやっています。携帯に音楽とかアートワークとか自分の作品に関わるものすべての〈好き〉と〈嫌い〉を溜めているんです。意識してそういうことをやっている時もあれば、意識せずにやっている時もありますね」

──本当に創作活動が好きなんですね。

「〈しんど!〉と思って1日中ベッドの上でTikTokだけ見ている時もあります(笑)。ライフハック動画を見るだけで終わる日もあって。1日休みで何もしたくない時はそうなるんですが、私は2日休みがあるとすぐ病んじゃうタイプで。動いていないと、すぐにバッド入っちゃうんですよね」

──じゃあ、休みの2日目は制作をすることが多いんですか?

「そうなんです。〈曲を作らなきゃ。制作しなきゃ〉ってなる。MVの撮影とかで制作期間が1週間くらい空くと、めっちゃ不安になるんですよ」

──制作がa子さんの生命力や活力に繋がっているということなんですかね。

「自分の存在価値を自分の表現に結びつけてるところがありますね。ものを作って表現をしていないと自分の生きている意味がなくなっちゃうから、〈やらなきゃ!〉って感じるんだと思います」

 


RELEASE INFORMATION

a子 『GENE』 IRORI/ポニーキャニオン(2024)

リリース日:2024年7月10日(水)
配信リンク:https://lnk.to/ako_gene
特設サイト:https://akolondog.net/GENE

■CD+Blu-ray
品番:PCCA-6311
価格:4,180円(税込)

■CD Only
品番:PCCA-6312
価格:3,080円(税込)

TRACKLIST
CD
1. good morning
2. 惑星
3. あたしの全部を愛せない
4. miss u
5. ベージュと桃色
6. 天使
7. samurai
8. 情緒
9. racy
10. つまらん
11. LAZY
12. 愛はいつも
13. ボーダーライン

Blu-ray特典映像「MACHINE」
・Acoustic Live in LA
1. 惑星
2. good morning
3. ボーダーライン
・Vlog: Ako touring in SXSW TX, United States

■ショップ別先着購入特典
a子『GENE』を下記の対象店舗でご予約購入いただくと、先着でショップ別先着購入特典をプレゼント!
・タワーレコードおよびTOWER mini全店、タワーレコード オンライン:ステッカーA ほか
※購入特典は先着の付与となります。なくなり次第終了いたしますので、あらかじめご了承ください。
※一部店舗に特典の取扱いがない場合がございますので、ご予約・ご購入時にご確認ください。
※ECサイトでご予約の場合、特典付き商品をご希望の場合は必ず特典付きカートからご注文ください(一部ECサイトでは予約済み商品がキャンセル不可の場合がございますのでご注意ください)。

 


PROFILE: a子
シンガーソングライター。2020年に本格的にアーティスト活動を開始。情緒的な楽曲の数々はa子自身がプロデュースしながら制作。ミュージックビデオなどもa子率いるクリエイティブチーム・londogが中心となって制作するなど活動内容は多岐にわたる。2020年9月に1st EP『潜在的MISTY』、2021年1月に2nd EP『ANTI BLUE』、2023年12月には3rd EP『Steal your heart』を自主レーベル・londogよりリリース。現在までにEP 3作、シングル15曲をリリースしている。2023年、初の東阪ツアー〈a子 Live Tour 2023 “l’m crazy now, over you”〉を梅田Shangri-La、渋谷CLUB QUATTROにて開催しソールドアウト。2024年2月、“惑星”でポニーキャニオン/IRORIからメジャーデビュー。2024年7月10日に1stアルバム『GENE』リリース、8月に〈a子 Live Tour 2024 “Umbilical Cord”〉の開催を控えている。
オフィシャルサイト:https://akolondog.net/
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