2年ぶりの3作目。バッシングやニッキー・ミナージュとのビーフを跳ねのけた“HISS”で幕を開け、UGKを迎えて地元テキサスをレップする“Paper Together”などで実力を誇示していく様は痛快。だがやはり耳に残るのは、「呪術廻戦」や「NARUTO」のワードが散りばめられた“Otaku Hot Girl”など、日本産カルチャーへの愛を下地に打ち出された彼女ならではのオリジナリティだ。千葉雄喜を招いて自身も日本語詞を披露した“Mamushi”がヴァイラル・ヒットとなっているのもその証だろう。アルバムのモチーフとなっている蛇の孵化の如くラッパーとして覚醒し、トップに躍り出る気合十分な快作だ。