©Shuichi Tsunoda

歴史的名盤から最新名盤まで、現代音楽やクロスオーバー・アルバムも網羅した完璧なコレクション!

 〈ベスト・クラシック100極〉(通称〈ベスクラ〉)はLP時代から続くソニーミュージック〈クラシック音楽の百科事典〉シリーズの最新作。私も子供の頃にLP時代の〈ベスクラ〉でワルターのベートーヴェンやバーンスタインのマーラー、ホロヴィッツのショパンを初めて聴いて、名曲の素晴らしさが名演奏により輝きを増して迫ってくる感動と、当時の最新カッティング技術によるクリアーな音質に有頂天となって、ますますクラシック音楽に親しんでいった思い出があります。

 CD時代に入ってからも、この名曲・名演・名録音を集めたシリーズは、新録音の名演やCD製造の新技術を投入しながらリニューアルを繰り返しました。2004年に同様に長い歴史をもつRCA Red Sealレーベルが加わると、さらに名盤が凝縮された100枚となって、より完璧な 〈百科事典〉へと進化を続けています。

 今回4年ぶりのリニューアルでは、ティーレマンヤルヴィブニアティシヴィリレヴィット藤田真央カウフマン小松亮太など、今をときめくトップ・アーティストたちによる最新名盤が加えられたほか、小澤征爾渾身の名演『マーラー:交響曲第9番』、飛びきりのヴァイオリン名曲を集めた『前橋汀子 ベスト・コレクション』、古楽ブームを牽引したパイヤールの決定盤『バロック名曲集』も新投入。映画音楽の3巨匠、モリコーネルグランJ. ウィリアムズの自作自演盤、今や古典となった現代音楽2作、テリー・ライリーの『In C』、ライヒの『18人の音楽家のための音楽』、そして葉加瀬太郎の“情熱大陸”を含むリラクシング系コンピレーション『ベスト・オブ・イマージュ』も新たに入り、現代音楽、クロスオーバー・アルバムまで幅広く網羅した〈ベスクラ〉史上、過去最高のラインナップとなりました!

 もちろん〈ベスクラ〉でお馴染みの歴史的名盤たち、大指揮者ワルターバーンスタインアーノンクール、ピアノの三巨匠グールドホロヴィッツルービンシュタイン、大作曲家ラフマニノフの自作自演(戦前のSPレコードの復刻)、ヴァイオリンの王者ハイフェッツ、現代最高のチェロ奏者ヨーヨー・マらの決定盤も完備。貴重なライヴ録音が入っているのも特徴で、カラヤン&ベルリン・フィルとグールドの一期一会の共演、カザルスのケネディ大統領を前にした『鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート』、クライバー&ウィーン・フィルの『ニューイヤー・コンサート1989』、セル&クリーヴランドの『ライヴ・イン・東京1970』など、クラシック音楽史に残る特別な演奏会を追体験することができます。

VARIOUS ARTISTS 『ベスト・クラシック100極 角野隼斗セレクション』 ソニー(2024)

 今回も〈ベスクラ〉のために開発された高品質〈極HiFiCD〉でのリリース。CDレーベル面にはレーザーの乱反射を吸収する特殊なコーティングを施した〈音匠レーベル」採用で音質面も万全。イメージキャラクターは話題沸騰のピアニスト、角野隼斗。『ベスト・クラシック100極 角野隼斗セレクション』という2枚組もリリースされるので、何を買おうか迷ったら、まずこれを聴いてみる手も。〈ベスクラ〉はビギナーからマニアまで、誰でも楽しめる安心と信頼、そして感動のシリーズです!

 


RELEASE INFORMATION
ベスト・クラシック100極

©Amar Mehmedinovic

前半50タイトル:2024年11月27日(水)発売
後半50タイトル:2024年12月11日(水)発売
極HiFiCD仕様・音匠レーベル仕様
各種配信中
https://lnk.to/bestclassics2024
https://tower.jp/article/feature_item/2024/11/13/1101