
billboard classicsは理想的なステージ
常に新しいものを取り入れ、斬新なトライアルを重ね、ハイブリッドな音楽を求め続けている小室哲哉も昨年、2022年に続いてbillboard classicsのステージに立った。ヨーロッパで人気のEDM的なサウンドとオーケストラのコラボレーションに挑戦してみたいと〈ELECTRO〉を仕掛けた。前回と違い、22名のチェンバー・オーケストラとツアーを廻り、コミュニケーションを重ねながら、電子音との融合を目指した。ミュージカルをきっかけにオーケストラの生音に惹かれたという小室は「聴き手の感情を揺さぶるという意味においては、クラシックのスタイルは本当に効果的。EDM、ダンスミュージックとオーケストラの架け橋のような存在になれたら嬉しいし、billboard classicsはその理想的なステージ」と語っている。小室は〈ELECTRO〉のステージ上から「僕の実験に付き合ってくれてありがとう」と語ったように、〈ELECTRO〉ではオーケストラと電子音、そしてゲストボーカルの歌が「共鳴」し、「共生」できることを証明し、同時に唯一無二の〈豊かな刺激〉を感じさせてくれるライブであることを教えてくれ、〈実験〉は大成功だった。〈異質〉なものが交差し光を放つことで、心の深いところまでその熱を届けてくれる。この公演もまた、5月1日に小室の出身地である府中市(府中の森芸術劇場)で再演が決定した。
最高水準の音楽を求めて
クラシック、オーケストラというと難しくてどこか敷居が高いもの、というイメージを抱いている人も多いが、billboard classicsはもっと親しみやすいものとして、ファンの裾野を広げてきた。これからはさらに〈その先〉を目指し、これまで行なってきた様々なスタイルでのコンサートで得た確信をもとに「攻めていきたい」と、石田プロデューサーは語る。
「小室さんやスカパラさんのコンサートなどで、新しいかたちでのオーケストラとの共演が広くお客様に受け入れられたことから、そのさらなる発展として、歌とダンスで魅せてくれるアーティストやアイドルグループとオーケストラとのコラボも面白いと思う。ファンがサイリウムを振りながら楽しめるようなオーケストラコンサートがあってもいいと思うし、どんどん間口を広げていきたい」。世界を席巻するK-POPアーティストやアジア、欧米のアーティストにも出演して欲しいと、アイディアは尽きない。さらに「武部さんのシリーズのような、音楽プロデューサーの方とのコラボももっとやっていきたい。色々な方の音楽の世界を多くの人に伝えていきたい」と、〈最高水準〉の音楽を求めてこれからはさらに果敢に攻めていく。
武部が改めてbillboard classicsの醍醐味を語ってくれた。「クラシックのファンの方、アーティストのファンの方、みんなが新しい音楽と出会い、僕らの考え方とか化学反応みたいなものを楽しんでいただければ嬉しいです」。新たな音楽との出会いの場所こそがbillboard classicsというステージだ。
武部聡志
作・編曲家、音楽プロデューサー。キーボーディスト、アレンジャーとして数多くのアーティストを手掛ける。1983年より松任谷由実コンサートツアーの音楽監督、2013年〜2016年にももいろクローバーZのLIVE音楽監督を担当。一青窈、今井美樹、ゆず、平井堅、JUJU等のプロデュース、CX系ドラマ「BEACH BOYS」「西遊記」等の音楽担当、CX系「MUSIC FAIR」「FNS歌謡祭」の音楽監督、スタジオジブリ作品「コクリコ坂から」「アーヤと魔女」の音楽担当、最近では映画「THE FIRST SLAM DUNK」の音楽担当、〈Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT”〉の音楽監督等、多岐に渡り活躍。
小室哲哉
音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家、キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、ミキシングエンジニア。1983年、宇都宮隆、木根尚登とTM NETWORKを結成し、1984年に“金曜日のライオン”でデビュー。同ユニットのリーダーとして、早くからその音楽的才能を開花。以後、プロデューサーとしても幅広いアーティストを手がけ、これまで世に生み出した楽曲総数は1,600曲を超える。20曲以上がミリオンセラーを獲得する稀代のヒットメーカー。日本歴代シングル総売上が作詞/作曲/編曲の全ての分野でTOP 5に入る、唯一の存在である。
石田明弘
billboard classicsゼネラルプロデューサー。1996年、大阪府立大学(現大阪公立大学)農学部獣医学科卒業後、宝塚ファミリーランドの動物園獣医師として阪急電鉄に入社。その後、2012年に宝塚歌劇月組プロデューサーに就任。2014年には宝塚歌劇100周年記念公演を担当。2019年阪神電気鉄道に異動し、billboard classicsのプロデューサーに就任。これまでに玉置浩二、小室哲哉、JUJU、ゴスペラーズ、山崎育三郎など、数々のアーティストとのオーケストラコンサートを手がける。
LIVE INFORMATION
玉置浩二 LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2025 “ODE TO JOY”
2025年3月2日(日)~2025年6月18日(水)
全国26公演開催(詳しくは公式HPをご確認ください)
「川崎鷹也 Premium Orchestra Concert」~ produced by 武部聡志
2025年3月31日(月)すみだトリフォニーホール 大ホール
開場/開演:18:00/19:00
2025年4月3日(木)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
開場/開演:18:15/19:00
Tokyo Ska Paradise Orchestra×billboard classics symphonic concert 2025 -ENCORE-
2025年5月10日(土)NHKホール
開場/開演:17:30/18:30
ELECTRO -ENCORE- produced by Tetsuya Komuro
2025年5月1日(木)府中の森芸術劇場 どりーむホール
開場/開演:17:30/18:30
野口五郎 PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2025 KEEP ON DREAMING
2025年6月5日(木)東京文化会館 大ホール
開場/開演:17:30/18:30
2025年6月12日(木)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
開場/開演:17:45/18:30
2025年6月18日(水)愛知県芸術劇場 コンサートホール
開場/開演:17:30/18:30
2025年7月3日(木)札幌文化芸術劇場hitaru
開場/開演:17:30/18:30