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柔軟さを増したバランスの良い楽曲集
エクスペリメンタル・ポップ味溢れる2020年作『Petals For Armor』と、アメリカーナに接近した2021年作『Flowers For Vases / Descansos』は、いずれも意図的にパラモアと距離を置くような内容でしたが、ダニエル・ジェイムズがメイン・プロデュースを手掛けるこのソロ3作目『Ego Death At A Bachelorette Party』では、従来の少し意固地にも見えた姿勢が皆無。もしかしたらアトランティックとの長期契約が満了し、いろいろ吹っ切れたのかもしれません。全18曲のうち、映画「ロスト・イン・トランスレーション」に着想を得たというドリーミーな“Dream Girl In Shibuya”など、前2作の発展型とも言える楽曲と、バンド・サウンド主体の楽曲が良いバランスで混在。特にウィーザー系譜のギター・ポップや、パラモアの最新作『This Is Why』に収録されていても違和感ナシのポスト・パンクみたいなナンバーがソロで聴けるのは、本隊のファンにとって嬉しいサプライズなはずです。音楽ビジネスへの愚痴や失恋、人種差別について綴った歌詞だけを抜き出せば、怒りと悲しみに満ちているものの、案外、のびのび楽しんで作ったのではないかと推察。一度キャリアを総括したいま、やや気が早いけど、次の一手にも期待が高まります。 *山西絵美