日本楽壇の長老、近藤譲。その完全新作を含む管弦楽作品集がリリースされた。アルバムは2023年5月25日に開催されたコンポージアム2023〈近藤譲の音楽〉の模様を収録し、彼の初期・中期・後期作品を通してその作風の変遷を辿ることができる構成となっている。また同時に室内楽の分野で高い評価を受ける彼の管弦楽作品に焦点を当てた稀少な一枚でもある。音の持続と沈黙との繊細な関係性の中で構築されるその独特な時間感覚は、ポスト・ジョン・ケージ世代の中でも極めて独自の詩学を確立した近藤の真骨頂。響きの透明さと構築の厳しさが共存する珠玉の近藤作品を収めた一枚だ。