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あの頃の私と現在の私

 新曲をピックアップしていこう。アップテンポのナンバー“ミラクル”の編曲は、初めての手合わせとなったESME MORI。エレクトロを主体としたプロダクションで、iriやimase、Snow Manら幅広い顔ぶれの楽曲を手掛けるサウンド・プロデューサーだ。

 「デモの段階からすごく気に入ったメロディーだったので、これがESMEさんによってどんなアレンジになるんだろう?と、とても興味深かったのですが、アレンジされた音源を聴いて、とてもシビレました。歌詞は、モテているのに自分の好きな人にはモテない、というタイプの片想いのイメージで書いていったので、アレンジの、とくにサビの〈攻めている〉感じがすごくピッタリで」。

 “さすらいの唄”は、ツアーでのサポートも務める宗本康平がアレンジを担当。

 「カフェで歌詞を書いたり、ボーッと外を眺めて人間観察をするのが好きなのですが、そのときに浮かんできた歌詞です。メロディーから先に作ったのですが、それを考えているときに鼻唄を歌いながら作っていたらサビの結びの部分の〈さすらいの唄〉が出てきて、そのままタイトルにしました。タイアップでない曲は自由度が高いぶん、どんな曲にしようかとても迷うのですが、スマホにメモした〈こんな曲を作りたい〉というリストを覗いて決めることもあります。でも、私にしかわからないような難解なメモになっていて。〈こんなタイトルの曲を作りたい〉と、曲名が先のパターンもあったりします」。

 そのほか、2024年に日本赤十字社のCMソングとしてオンエアされていた“夜が明けるまで”も初音源化。さらに、これまでのアルバムと同じく初回生産限定盤には〈カバー盤〉〈映像盤〉が用意されており、カバー盤では、Mrs.GREEN APPLE、キリンジなどシングルCDのカップリングで披露されていたほかに、平井堅、菅田将暉、クリープハイプ、大滝詠一、さだまさしの名曲たちが新録されている。

 「クリープハイプさんの“傷つける”は、YouTubeで歌わせてもらっていた時代のものと大きく変わりすぎてもな、というのがあって、レコーディング前に自分でも当時の動画を観直したりしました。あの頃の私を大切にしたいという気持ちと、あの頃から今日まで来れたいまの私の歌と、ちょうど真ん中あたりになるように――と言いながらも、最終的には頭で考えるのをやめて、いまの私が歌いたいように歌った素直な歌になっています(笑)。大滝詠一さんの“幸せな結末”を歌っているときは、曲のせいなのかすごく多幸感に包まれながら歌っていて、やっぱり私は歌うのが好きなんだなと思いました」。