ディープ・ハウスへのトレンド移行が如実になってきた昨今、その潮流をコマーシャルな場で証明した第一人者こそ、ドイツのオスナブリュックを拠点とするこのロビン・シュルツだ。Mrプロブズ“Waves”(2013年)とリリー・ウッド&ザ・プリック“Prayer In C”(2010年)という2曲が、いずれも彼のリミックスでUKを含む欧州各国のチャートで1位を獲得したのは今年のこと。本作はそれらのヒット・ワークスに、“Sun Goes Down”など自身名義のトラックを加えたベスト盤的な一枚。温かみのある音色使いと柔らかいキックが今様ディープ・ハウスの美しさを紡ぎ出してくる。旬な勢いはデヴィッド・ゲッタのリミキサーに起用されたことからも明白だが、まずは流行り云々以前に、この心地良さにどっぷり浸りたい。