およそ6年ぶりのアルバムながら、その間の引く手数多なコラボ経験に伴う人脈の拡がりが功を奏した通算5作目。フライング・ロータスの制作が初めて2曲に止まり、大半を手掛けたのはゴリラズ曲で組んだこともあったグレッグ・カースティン。意外な人選でありつつ普遍的なヒット請負人のセンスが清らかな歌声とメロウな演奏のフュージョンを引き起こし、いままで以上に楽曲ごとの粒立ちも明快だ。エイサップ・ロッキーや故マック・ミラーらの参加もトピックだろうが、レモン・ツイッグスが絡んだソフト・ロック調の“What Is Left To Say”やビーチ・ボーイズのような“Pozole”の純粋な曲の良さが残る。
サンダーキャット(Thundercat)『Distracted』レモン・ツイッグスとのソフトロック調からビーチ・ボーイズ風まで粒揃いな新作