ペルーをはじめとする世界各地での経験をもとに、アンデス音楽ラテン・アメリカ音楽クラシック前衛音楽現代音楽的な作品まで、さまざまなジャンルの楽曲を独特の感性と高度なテクニックで演奏する気鋭のギタリスト、笹久保伸。地元である埼玉・秩父を拠点とするアート運動〈秩父前衛派〉の中心人物としても活躍する彼が、〈秩父の滅びた仕事歌〉のCD制作に着手している。

ペルーの山岳地域に位置する町・アヤクーチョで羊飼いをしていたイルマ・オスノをヴォーカルに迎えたアルバム『アヤクーチョの雨』、本人が監督した8ミリ・フィルムによる映画「犬の装飾音」「秩父休符」とそのサントラがセットとなった作品『秩父前衛派』をこの半年で立て続けにリリースするなど、多様なスタイルで自身の表現を追求し続けている笹久保。今回のCDは、かつて秩父が栄えた頃に地元を支えながらも、時代の変化と共に忘れ去られた〈秩父の歌〉を採集/録音することを目的とするもので、彼が自分の生まれ育った場所の音楽やアイデンティティーについて深く考えるようになったことが制作のきっかけになったという。現在、40年前の発掘音源をもとに笹久保が弾き語った“秩父機織歌 ”のプロモ用動画が公開されている。

なお、彼のオフィシャルブログでは本作の制作をサポートするための資金を募集中。協力者はCDに名前がクレジットされるほか、募金額に応じて完成した作品がプレゼントされるとのこと。詳細はブログでチェックを。