2014年のベスト・ディスクを選んでください的なオファーもちらほら始まるこの季節。ただ、ベスト10を決めるにはまだ早い! 同い年オンリーで取り上げた前号の連載に引き続き、年末でもまだまだ衰えない20代の若手勢の音源を今回も紹介です。本当に2014年は若手勢の台頭が目立った気がしますが(毎年そうじゃなかったら楽しくないですけれども!)気のせいですかね? 2015年もますますがんばるぞ~的な気分にさせてくれる作品群はこちら!

 

jjj Yacht Club FL$Nation/AWDR/LR2(2014)

1. jjj  『Yacht Club』 FL$Nation/AWDR/LR2(2014)

師走に滑り込むように登場したjjj氏のアルバムは、冷静に考えても2014年フェイヴァリットのランキングに入れておきたい一枚。珍しいMV-8000をメイン機材に据えたビートメイク、その個性にD.O.I.氏のエンジニアリングも相まって出音もよりバッチリめに。RIP SLYMESU氏やACO氏の参加もありますが、それでもなおブレない土台がより明らかに。もう日本のヒップホップは完全に自立してるのではと感じる一枚です。 

 

 

Arμ-2 12 OILWORKS(2014)

2. Arμ-2  『12』 OILWORKS(2014)

そんなjjj氏などを擁するFla$hBackSKID FRESINO氏が先日フリーで配信した『Shadin'』も2014年最高だったヒップホップ・アルバムのなかにバッチリ食い込んでくるわけですが、そのなかでも特別最高だった“Last Single feat.Campanella”(2014年もっとも聴いた曲の一つ)のインストも収録。これインストでも欲しかったので、嬉しくて視聴後すぐに購入。多数配信されているビート・テープもどれも素晴らしい。めちゃくちゃギミックに富んでいるビートは聴き応えがあります。

 

 

HyperJuice×Pa's Lam System Hypa'slam EP Faded Audio/Funkasia(2014)

3. HyperJuice×Pa's Lam System  『Hypa'slam EP』 Faded Audio/Funkasia(2014)

よく考えたら、ここの総勢5人も全員ほぼ同い年。マルチネ界隈でもよく一緒になる彼らは、ライヴ会場とタワー渋谷店限定でコッソリこんなのを出しておりました。HyperJuiceの血潮ほとばしる若さと、MA○ DEC○NT関係者もフェイヴァリットに挙げたPa's Lam Systemの毎度の完成度の高さには脱帽!

 

tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。メジャー・ファースト・アルバム『First Album』を残した実り多き2014年は、“Dream On”(2013年)を収録したKOPERUの『大阪キッド』、アレンジを手掛ける“ナウ・ロマンティック”収録のLike a Record round! round! round!“kappo!”(SLENDERIE)、そしてBONNIE PINKとのコラボで参加した『宇多田ヒカルのうた』と、関連作のリリース・ラッシュ! 話題作のサントラ『APPLESEED ALPHA』(unBORDE)も控えています。その他の最新情報は〈www.tofubeats.com〉でチェックを!