COLUMN

快進撃続けるチャーリーXCX、メインストリーム・ポップ・シーンでひときわ存在感放つガールズ・パワー全開の新作

イギー・アゼリアの“Fancy”に客演し、全米中のティーンを虜にしたUK生まれのチャーリーXCX。彼女の快進撃はまだまだ始まったばかりだということを、ガールズ・パワー全開でブチ上げるこの新作『Sucker』が教えてくれるよ! これを聴いて楽しめないなら、You Suckだ!!

 

 

CHARLI XCX Sucker Neon Gold/Atlantic/ワーナー(2014)

 

彼女には時流を引き寄せるパワーがある

 2013年にはアイコナ・ポップと共演した“I Love It”が、そして2014年にはイギー・アゼリアとの“Fancy”が大きな話題を集め、〈ヒット曲にチャーリーXCXあり〉とまで言われるほど。サイクルの早いポップ・ミュージックの世界において、2年連続でその年を代表するナンバーに関与できるとは、よほど幸運に恵まれた女子のようだが、このニュー・アルバム『Sucker』にはそんな彼女の時流を引き寄せるパワーが漲っている。前作『True Romance』(2013年)ではチルウェイヴインディーR&B的な気怠いムードの曲が目立ち、またそういった表現に魅力を感じたりもしたが、今回はこれまでに客演したヒット曲からの余波を受けたような、終始アップリフティングで22歳の女の子らしいサウンドが鳴っている。ヤンチャな歌詞とスターゲイト製のビッグ・ビート風なトラックで聴き手を煽る“Break The Rules”、〈Oi!〉の掛け声が可愛いガーリー・パンク“London Queen”、同年代の女性から支持されてチャート・アクションも上々の恋愛ソング“Boom Clap”、もともとはチャーリーの単独曲だったが、アルバムのリリースに伴いリタ・オラをフィーチャーして華やかさを増したシンセ・ポップ“Doing It”などなど、どれもパワフル。80年代テイストとブリット・ポップのスパイスも効かせ、他のポップ・アーティストたちと差別化できているのも大きなポイントになっている。 *青木

 

もう爆発的な勢いなんだから!

 ネオン・ゴールド出身という共通点もあり、〈ポスト・エリー・ゴールディング〉を狙ってドラマティックなインドア・ポップに仕上げたメジャー・デビュー作『True Romance』が、セールス的にはイマイチ振るわず。ならば趣向を変えようじゃないか!と、今度のニュー・アルバム『Sucker』は〈Fuck You, Sucker!〉な叫び声と共に威勢良く幕を開けます。ここにはエレクトロ・ポップのフィルターを通したパンク/パワー・ポップがズラリ。ロスタム・バトマングリヴァンパイア・ウィークエンド)が手掛けたファン系の青春ソング“Die Tonight”や、共作者であるリヴァース・クオモウィーザー)のハード・ロック愛が止まらない“Hanging Around”をはじめ、各曲の話題性も申し分なし。〈ナナナナ~〉とか〈バンバンバン〉とかシンガロング・パートも多数用意しながら、パーティー讃歌や彼氏のセックス批判など、同性から熱烈に共感されるであろう歌を高らかに放っていく姿が眩しくって! 若き日のグウェン・ステファニー、はたまた『The Best Damn Thing』期のアヴリル・ラヴィーンみたいな、斜に構えていない溌剌としたこの感じが、いまのメインストリーム・ポップ・シーンにはとても新鮮に映るのです。イギー・アゼリア“Fancy”のフックで、〈私の名前を覚えといて/もう爆発的な勢いなんだから〉と自信満々に歌った彼女。それがハッタリではなかったことを、見事に証明してくれました。 *山西

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