風立ちぬ」「かぐや姫の物語」という宮崎・高畑両巨匠の作品に続く、ジブリの長編最新作(最終作?)。予告編を見た。「わたしはわたしが大嫌い」という拗らせ女子が金髪美少女マーニーと出会うひと夏の物語。これは! ……「許してあげる!  あなたが好きよ!」これはこれは! 遂にジブリも〈百合〉ですか!と確認を含め急いで劇場へ駆けつけると、ジョーン・G・ロビンソンの児童文学の映画化ですから、さすがに〈百合〉ではなかった。ではなんなのか? 物語の真相は皆さん各自で確認していただきたいが、全てを理解した後でもう一度見ると〈百合〉疑惑シーンの数々の真の意味に気づいて静かに泣いてしまうこと必至!

 

スタジオジブリを支えてきた名アニメーター、米林宏昌の「借りぐらしのアリエッティ」以来4年ぶりとなる監督作がDVD/BD化。北海道を舞台に描かれた少女たちの友情の物語を彩るのは、ピアニストとしても知られる村松崇継のシンプルで心が澄むような劇伴と、プリシラ・アーンの無垢な歌声が余韻を残す主題歌だ。視聴後に爽やかな風が吹き抜ける感じは、「耳をすませば」を思わせたり。