原爆オナニーズやザ・スターリンといった日本の初期パンク勢を渡り歩いた後、BLANKEY JET CITYに参画。解散後は、キャリアのどの時期を振り返っても多様なプロジェクトに参加している中村達也は、パンクとフリージャズ精神を絶えず爆発させてきたセッション・ドラマーと言えようか。直近ではthe day(メンバーは中村のほかに仲井戸麗市、KenKen、蔦谷好位置)、獄門島一家(同じくアヴちゃん、長岡亮介、KenKen)もあり、全国流通音源のリリースを期待したいところ。また、TWIN TAILでも組む豊田利晃監督の「I'M FLASH!」をはじめ、音楽家のみならず俳優としての活動も。
77年にHIKAGEを中心に結成され、35年以上に渡って活動しているオリジナル・パンク・バンド。そのうち、中村は85~86年に在籍しており、この3作目と同年に発表された前作『FINAL COUNT』の録音に参加。直情的なドラミングで衝動的なビート・パンクを支えている。
中村の名を幅広いロック・ファンが認知するきっかけとなった3人組。ジャズ/パンク/ロカビリーをクール&クレイジーに転がす不良音楽は、後輩ミュージシャンへの影響も絶大だ。この3作目には、歌詞が強烈な爪痕を残す“悪いひとたち”など、初期の代表曲を収録。
中村のソロからジャム・バンドへと発展したプロジェクトによる、現時点での最新オリジナル作。ここでは加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ)、TOKIE、會田茂一と共に、野性的なインプロをベースとしながらも奔放になりすぎないテンションを獲得。随所で立ち表れる〈抑制〉が、得も言われぬ色気を放出している。
大友良英、百々和宏(MO'SOME TONEBENDER)、tatsu(LÄ-PPISCH/GANGA ZUMBA)との4人組。本作では、ジワジワとサウンドスケープを拡大していくサイケデリック&トランシーな即興ロックを楽しめる。
照井利幸、勝井祐二と共に映像担当の豊田利晃も名を連ねるユニット。ライヴの場――〈一夜限りの創造〉を基盤とする彼らだが、アナログ録音のセッションを元とする6曲からも、豪放なリズム隊と共鳴し、勝井のヴァイオリンがエキセントリックに〈歌う〉現場の熱量が伝わってくる。
ノーウェイヴを東京に持ち込み、80sの日本のパンク界を牽引したバンドが、新編成で10年ぶりに復活。その際に中心人物であるレックの相棒となったのが中村だ。異様にミニマルな反復で不敵なうねりを創出するドラム&ベースの〈軋轢〉は、同年発表のこのミニ作でも。超クール!
表題通りの3楽器のインタープレイを収めたライヴ盤。ドローンにも近いエフェクティヴなベースと破壊的なドラム、その二者を一本の流れに繋ぎ止めるドラムが繰り広げるのは、斬り合いの如きフリーなジャズ。延々と続く緊張感に戦慄しつつ、呑み込まれる。
映画「赤い季節」から飛び出したチバユウスケ&中村、イマイアキノブの3人組による初作では、とことんゴリゴリで、かつ風通しの良いブルース~ガレージ~パブ・ロックが聴ける。ほか、一部の収録曲が異なる〈KISS盤〉も。
ファッション・ブランド〈組曲〉の2013年の秋冬シーズンにおけるTVCM曲を約70分にヴァージョン・アップさせた一枚。トラックによってパートの組み合わせの異なる仕様で、ジャズ~ポスト・クラシカルな意匠のクールなインプロを堪能できる。