これは〈ブルース・スプリングスティーンギャラクシー500の邂逅〉とでも言えば良いのか。カート・ヴァイルが在籍していたことでも知られるフィラデルフィア発のバンドが放ったニュー・アルバムは、埃っぽいストリート感覚を孕んだ王道アメリカン・ロック的なメロディーを、夢見心地の音響で包み込んだ一枚に。ノスタルジックで、鮮烈で……一見結びつきそうにない要素が見事に融合した音世界は比類がない。