インタビュー

ブラジル東北部レシフェ在住のSSW、ゼ・マノエが語る地元の伝統音楽マラカトゥを取り入れた新作『歌、そして静けさ』

ブラジル東北部レシフェ在住のSSW、ゼ・マノエが語る地元の伝統音楽マラカトゥを取り入れた新作『歌、そして静けさ』

静かに、だけど力強いブラジルの奥深い懐を感じさせる“歌”

 リオやサンパウロからはるか赤道に近いブラジル東北部レシフェ在住のゼ・マノエウの最新アルバムが届いた。前作はジャズ・サンバ色の濃いサウンドでしたが、今作は一転してレシフェの伝統音楽マラカトゥを取り入れたり、ドリヴァル・カイーミを思わせる広がりのある“歌”を聞かせたりと、新たな冒険に満ちた内容になっている。

ZE MANOEL 歌、そして静けさ コアポート(2015)

――レシフェにおけるマラカトゥの位置は?

 「マラカトゥはレシフェという土地を象徴する音楽のひとつで、ブラジル文化に色濃く残る伝統的なリズムです。90年代、シコ・サイエンスがマラカトゥにギターやダブの要素を新たに取り入れたことで、ペルナンブーコ州のみならず、マラカトゥはブラジル全土のキッズ達の人気を再び得ました。町のいたるところで様々な世代のマラカトゥのグループが打楽器を演奏しリハーサルをしている姿はよく目にします」

――方言や音楽に対するアプローチも違うリオのカシンの参加や、サンパウロ録音はどんな影響を与えましたか?

 「ブラジルは多様な文化を持つとても大きな国ですが、私たちにはポルトガル語という公用語があります。他の多くの国と同様に、黒人、先住民、白人など様々な人種や文化がミックスされており、共通の言葉を話すことで私たちは一つになれるのです。時にはアクセントや表現の仕方が全く違う場合もあったりして、違う方言を話してるように思うこともあります。でもこのような文化的な違いは、音楽をやる上でとても大切です。カシントゥッティ・モレーノミランダWagner Barbosaといったアーティスト達を招いた時、私は彼らがそれぞれ異なる作曲スタイルを持ち込んでくれると知っていました」

――このアルバムの風景のことも教えて下さい。

 「ペトロリーナの風景は私の音楽に色濃く写し出されています。ブラジルの主要河川のひとつであるサン・フランシスコ川は、ミナスジェライスやバイーアといった様々な州を流れ、私たちは文化的にもに多くの恩恵を受けています。そしてその情景や情感は私の心に強く刻まれています」

――今後共演したいアーティストは?

 「バイーアのRumpillezというインストゥルメンタルグループ、サンパウロのEmicidaというラッパー、Rodrigo Amaranteという素晴らしい作曲家、リオ在住のフランス人ドラマー/作曲家のステファン・サン・フアン。私はブラジルを始め、世界のアーティスト達と音楽で対話し、音楽を通して表現したいと常に思っているのです」

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