ショーン・マーティンやコリー・ヘンリーなど複数の優れた鍵盤奏者を擁するスナーキー・パピー、それぞれがまったく違った属性のプレイヤーであるだけに課外活動での音楽性の違いを聴き比べることは彼らの音楽性を読み解くうえでとても興味深い。そのスナーキーにおいて、よりフューチャリスティックでエレガントなテイストの音色を司っているのがこのビル・ローレンスであるが、彼のソロも3作目。その証左の様にタッチは流麗かつ洗練され、前作までのポスト・ロックやエレクトロニカを通過したようなサウンドに抜けの良いポジティヴな響きを与え、よりフロア・ライクなグルーヴを獲得している。