2年ぶりとなる本体名義でのインスト作は、メンバーのサイドプロジェクトを含めると2016年5作目。イマジネーションが息つく間も無く発表される本作には『ポップ・カルチャーの奴隷』という示唆的なタイトルが。その背景には「物事を買い、実施し、獲得し、そのメッセージを消費することで見失う自己の不安」への批判が込められている。現代版『コヤニスカッツィ』ともいえる本作でとりわけ印象的なのが、米国&アルゼンチン&日本という多国籍チームからなるパーカッション。ワールド・ミュージックのうねりを吸収するメリハリの効いたグルーヴが、首領・マイケル・リーグの深みの増す知性を肉体化する。