延期を重ねてリリースされた約6年ぶりの新作。自身が出演するTVドラマの挿入歌“Never Should Have”以外のバズ・シングルは大半が未収録となるも、ディテイルやリーファらに制作を委ねてリック・ロスやフレンチ・モンタナ、ジェレマイらをゲストに迎えた内容はメインストリームから引き下がったような印象が一切ない。EDMに接近したり、ビーニー・マンとのダンスホール調もありながら、LLクールJ“I Shot Ya”を引用したヒップホップ・ソウル“Runaway”などで従来のスタイルをキープしているあたりにも好感を抱く。寄り添うような声で小悪魔系の色香を振りまくLTハットン製の“3 Words”でも押し出されるのは〈R&Bプリンセス〉なキャラ。が、自主レーベルで闘ういまの彼女からは過去にない気迫を感じる。