もはや緊急リリース自体に驚きはまったくないが、このクォリティーはどうよ! 5年ぶりとなる本作ではスティーヴ・ライヒみたいなミニマル音楽を追求しつつも、久しぶりにバンド・アンサンブルを主軸とした構成で挑み、トム・ヨークも珍しく生の感情をさらけ出している。離婚の影響か、全体のトーンはダークでマイナー調の曲が多め。クラウトロック風や雨音使いが切ないスロウほか、良曲だらけだ。