酩酊感というか陶酔感というか……ここ数年のトレンドとなっている鬱屈したロウ・ビートR&Bの総本山、OVOサウンドから2013年にデビューし、大将ドレイクに次ぐ存在として活躍しているパーティーネクストドア。自己名義の作品のリリースだけでなく、リアーナとドレイクの大ヒット・コラボ“Work”を筆頭に、プロデューサー/ソングライターとしても幅広く活動している彼が久々のオフィシャル作品としてセカンド・アルバムを発表した。そのドレイクを迎えた先行カット“Come And See Me”でもお得意のサウンドは健在だったが、本作でも冒頭からダークでスロウな世界観に包み込まれて倦怠感に襲われてしまう。ドレイクの関与はその1曲のみながら昨今の流行であるダンスホール的なアプローチの“Not Nice”や“Don't Run”など、主役にドレイクが憑依したかのような瞬間に出くわす局面もしばしば。“Joy”から“You've Missed”あたりのさらにグッとスロウに展開していく流れには意識が朦朧としてしまう……。