フィンランドが誇るシンフォニック・メタル・バンド、ナイトウィッシュのメンバーによるサイド・プロジェクトが続々と新作を発表。まずはリーダーであり、メイン・ソングライターであるツオーマス・ホロパイネンのファースト・ソロ・アルバム『The Life And Times Of Scrooge』だ。コミック作家/イラストレーターのドン・ロサによるグラフィック・ノヴェルのサントラというコンセプトで制作されていて、メタル色は薄いものの、オーケストラや聖歌隊が参加した壮大な楽曲は本隊に通じる部分もあり、ファンの琴線に触れることだろう。
BROTHER FIRETRIBE Diamond In The Firepit Spinefarm/ユニバーサル(2014)
続いてギタリストのエンプ・ヴオリネン率いる5人組、ブラザー・ファイアートライブの3作目『Diamond In The Firepit』。こちらはジャーニーやボストンを彷彿とさせる煌びやかなサウンドに北欧らしい哀愁の旋律を散りばめた、メロディアス・ハード・ロックを聴かせてくれる。ヴォーカリストの交代劇を経た新生ナイトウィッシュのオリジナル・アルバムも待たれるところだが、ひとまずいまはこの2作品をじっくり堪能することにしよう。