G・イージー周辺から見る2017年の様相

 〈OPUS OF THE YEAR〉ページに合わせてやや強引にまとめるならば……モジーやJ・スターリンら地元ベイエリアのチンピラ先輩とも絡みつつ、上掲した他にもレイクォン、トレイ・ザ・トゥルース、ディロン・フランシスなど幅広い大物とコラボを経験し、自身の作品にはEDMからインディー・ポップ系まで多彩な顔ぶれを招いてメインストリームな逸品を仕上げるG・イージー。その人脈地図には、まさに2017年らしい光景が広がっていた!?

 

BEBE REXHA All Your Fault Pt. 1 Warner Bros.(2017)

フル・アルバムが待たれるファビュラスなバッド・ガール。互いにとって最初の特大ヒットとなった“Me, Myself & I”(2015年)のお返しに、イージーは本作収録の“F.F.F.”に駆けつけている。イージーと組んだ際の相性の良さはエミネム&リアーナ“The Monster”などを書いてきた彼女ならでは?

 

BLACKBEAR Digital Druglord Beatrap/OCTAVE(2017)

トラップ・ソウル作法で歌う今作で脚光を浴びたサイバーな黒熊は、G・イージーとは昔から相互客演してきた敏腕プロデューサーでもある。2017年はマイク・ポスナーと組むマンションズの初作(イージーも参加)を発表したほか、リンキン・パークの『One More Light』にも関わっていた。

 

ANNA OF THE NORTH Lovers Different/HOSTESS(2017)

今回イージーの“Pick Me Up”に迎えられたのは、物憂いシンセ・ポップを聴かせる本作で2017年にアルバム・デビューした宅録男女デュオ。タイラー・ザ・クリエイター“Boredom”への客演で脚光を浴びたのも記憶に新しいが、こうしたインディー×ヒップホップな距離感も今風なところか。

 

HALSEY Hopeless Fountain Kingdom Astralwerks(2017)

交際中のイージーとは“Him & I”でコラボを果たし、この自身のセカンド・アルバムでは全米1位を獲得するなど、2017年は公私共に絶好調だったホールジー。リッキー・リード(ウォールペーパー)製のヒット“Bad At Love”ではピンクっぽさも見せていて、今後の交際も歌の中で報告されそう。

 

ALESSIA CARA Know It All Def Jam(2015)

2015年のデビュー作ながら、日本盤のリリースは彼女がエンドソングを担当したディズニー映画「モアナと伝説の海」が日本公開された2017年になってから。その“How Far I'll Go”の追加収録はもちろん、G・イージーをフィーチャーした“Wild Things”のリミックスもここで聴くことができる。