OKUYAMI2024
2024年にこの世を去ったアーティストたちの音楽に敬意と感謝を

2024年に登場した関連作品を紹介

冠二郎 『アイ・ライク・エンカ!-冠二郎 炎の演歌決定盤-』 コロムビア(2024)

67年デビューながら90年代以降のユニークな〈ネオ演歌〉路線で脚光を浴びた埼玉の演歌歌手。こちらの最新ベストでは代表曲“炎”(92年)や“バイキング”(98年)をはじめ、正統派の出世曲“酒場”(91年)などが堪能できる。

 

PARLIAMENT 『Osmium』 Invictus/Solid(1970)

最初期のPファンク軍団に名を連ねたタウル・ロスは、68〜71年という短い期間にファンカデリックで活躍したギタリスト。2024年にもリイシューのあったこのパーラメントの初作などにその演奏は刻まれている。

 

MARLENA SHAW, MINNIE RIPERTON 『Feel Like Makin’ Love / Simple Things (Free Soul 7inch Collection)』 TOWER RECORDS LABEL(2024)

カデットやブルーノートに名盤を残す名シンガーのマリーナ・ショウ。フリー・ソウル30周年企画で7インチ化されたメロウな“Feel Like Makin’ Love”(75年)があるように、レアグルーヴ以降の目線でも愛されてきました。

 

VARIOUS ARTISTS 『Girl, You Know It’s True』 Sony(2023)

前年末のミリ・ヴァリニのドキュメンタリー公開もあって再脚光を浴びた悪名高いプロデューサーのフランク・ファリアン。伝記映画のほうのサントラとなる本作では、彼が送り出したボニーMの楽曲も併せて楽しめます。

 

VARIOUS ARTISTS 『The Birth Of Boogie Woogie』 Pヴァイン(2024)

ミュージシャンとして、文筆家としてブルースの多面的な魅力を伝え続けた小出斉。彼が最後に選曲していたこちらのコンピは「ブギウギ」景気を入口にその根源と奥深い歴史を親しみやすく紹介した一枚になっていました。

 

MC5 『Heavy Lifting』 Ear Music(2024)

生前のウェイン・クレイマー主導で完成へ向かっていた、デトロイトの伝説による53年ぶりのアルバム。ここにも参加のデニス・トンプソン、元マネージャーのジョン・シンクレアも逝去した2024年は幕引きに相応しい年だったか。

 

BOB MARLEY & THE WAILERS 『One Love (Original Motion Picture Soundtrack)』 Tuff Gong/Island/ユニバーサル(2024)

ボブ・マーリーの伝記映画が公開された2024年、ウェイラーズを支えたベーシストのアストン・バレット、ギタリストのドナルド・キンゼイによる演奏はこちらのサントラ収録曲からも確認することができます。

 

TOBY KEITH 『13 Number Ones』 Show Dog Nashville(2024)

2000年代に全米1位アルバムを連発し、ズバ抜けて越境的な成功を収めたオクラホマ出身のシンガー・ソングライター。こちらはカントリー・チャートのNo.1ヒットを集めた入門ベストで、怒涛の歌心に圧倒されます。

 

THE SPINNERS 『Full Circle』 Peak(2024)

デトロイト発祥の人気グループ、スピナーズで最後のオリジナル・メンバーとして70年間(!)も奮闘したヘンリー・ファンブロー。前年に引退を発表していた彼にとってはこちらのアルバムが本当のラストとなりました。

 

CAN 『Live In Paris 1973』 Spoon/Mute/Traffic(2024)

イルミン・シュミットらが監修して貴重なアーカイヴ音源の復元が進んでいるカン。奇しくもダモ鈴木の訃報に前後して届いたこちらは73年のパリ公演を収録したもので、彼が在籍した最後期の模様が知られることとなった。

 

THE JEFF BECK GROUP 『Rough And Ready』 Epic/ソニー(1971)

2023年の訃報を受けて、日本盤のLPリイシューが進められてきたジェフ・ベックのディスコグラフィ。ボブ・テンチのソウルフルな歌唱が魅力的な第2期ジェフ・ベック・グループの2タイトルも2024年に復刻されていた。

 

CELINE DION 『I Am: Celine Dion』 Columbia/ソニー(2024)

パリ五輪で復帰したセリーヌ・ディオンの闘病を追うドキュメンタリーのサントラ。名曲揃いのなか、2024年は“All By Myself”の原曲を歌うエリック・カルメン、“My Heart Will Go On”を作詞したウィル・ジェニングスが逝去。

 

ULTRAVOX 『Lament: 40th Anniversary Edition』 Chrysalis(2024)

英国ニューウェイヴを代表するバンドの全盛期を支えたベーシストのクリス・クロス。彼も共作者に名を連ねる大ヒット曲“Dancing With Tears In My Eyes”を含むこの代表作は40周年記念の8枚組ボックスが登場した。

 

VARIOUS ARTISTS 『Black Jazz Records: The Complete Singles』 Real Gone(2024)

後年はワイド・ハイヴ勢やテラス・マーティンらとも意欲的に共演したギタリストのカルヴィン・キーズ。そのキャリアを確立することとなったブラック・ジャズのシングル集には彼の“Gee-Gee Parts 1 & 2”も収められている。

 

SHELLAC 『To All Trains』 Touch And Go(2024)

実に10年ぶりとなったこの6枚目のアルバムが届く10日前に急逝した名匠スティーヴ・アルビニ。ただ、その後もMONOやキム・ディールらの関与作が次々と届き、最後まで変わりなく仕事していた様子も窺わせてくれた。

 

BOB JAMES, DAVID SANBORN 『Double Vision』 Warner Bros./Rhino(1986)

ジャズ〜フュージョンに止まらず多彩なフィールドで洗練のサックスを聴かせてきた巨星デヴィッド・サンボーン。多方面に名演の多い人だが、2024年はボブ・ジェイムズとのタッグ名盤がリイシューされていた。

 

松平健 『マツケンサンバII-芸能生活50周年記念盤-』 NBCユニバーサル(2024)

日劇のダンサーを経て振付師として活躍し、振付を担当した“マツケンサンバII”のヒット後はお茶の間でも人気になった真島茂樹。ちょうど松平健のアニヴァーサリーもあって同曲が改めて聴かれたタイミングでした。

 

FRANCOISE HARDY 『Francoise Hardy En Vogue: Best Of 1962-1967』 Sony(2024)

ゴダール映画「男性・女性」や代表曲〈さよならを教えて〉などでフランスの国民的スターになり、日本でも親しまれた歌手/女優のフランソワーズ・アルディ。この60年代のベストもリリースされているところだった。

 

CRAZY TOWN 『The Gift Of Game』 Columbia/Music On CD(1999)

LA産ラップ・ロック・バンドのフロントマンとしてマイクを握ったセス・ビンザー。全米1位に輝いた“Butterfly”を含むこのデビュー作がちょうどCDと25周年記念ヴァイナルでリイシューされ、一方では最新EPも出した年でした。

 

JOHN MAYALL 『Looking Back』 Decca(1969)

英国ブルース・ロックの大御所で、率いたブルースブレイカーズからエリック・クラプトンらを輩出したことでも知られるジョン・メイオール。この編集盤に限らず各時代のライヴ盤などがドッと出されました。

 

THE FOUR TOPS 『Four Tops』 Motown(1964)

メンバーの出入りがお家芸でもあったテンプテーションズに対し、このデビュー作から結成メンバーのまま熱い一体感で駆け抜けたのがフォー・トップスです。最後のオリメンだったデュークの逝去によって今後どうなるのかも注目!

 

CHINO XL, STU BANGAS 『God's Carpenter』 1332(2024)

バーニー・ウォレルの甥としても知られたニュージャージー出身のハードコアなラティーノ・ラッパー、チノXLがスチュ・バンガとの再タッグで久々に気合を見せた一作。それだけに早すぎる死が惜しまれるところで……。

 

曽我部恵一, あらかじめ決められた恋人たち 『HAZARD OF DUB』 ROSE(2024)

60年代からイラストレーター、グラフィックデザイナーとして活躍し、サイケ時代に自身のアートを確立した田名網敬一。古くはモンキーズ、近年はSUPERCARなどのジャケも制作し、2024年はこちらを手掛けたばかりでした。

 

chori 『ちょりびゅーと』 石上栽花(2024)

京都を拠点に活動し、音楽シーンとも深く関わってきた詩人のchori。こちらは自身の生誕40年・活動25周年を記念して2006~2016年に発表された作品から選りすぐったベスト盤ながら、そのリリースを待たずして急逝した。

 

CRAZY P 『Any Signs Of Love』 Walk Don't Walk/!K7(2024)

もともとクレイジー・ペニスを名乗っていたUKのディスコ/ハウス・ユニット。生命力に溢れたダンサブルなグルーヴを展開したこの5年ぶりのアルバムは、ヴォーカリストのダニエル・ムーアにとっては遺作となった。

 

SERGIO MENDES 『Sergio Mendes』 A&M/ユニバーサル(1983)

米国デビューから多方面にクロスオーヴァーしてアンバサダー的な役割を担ってきたブラジル音楽のレジェンド。その逝去を受けてA&M時代の主要作品などがリイシューされました。改めてトリビュート盤なども待ちたいところ。

 

VARIOUS ARTISTS 『象の音楽 世界に衝撃を与えた川添象郎プロデュース作品集』 ソニー(2023)

日本のポップ音楽に新風を吹き込んだプロデューサーの川添象郎。YMOや坂本龍一、大村憲司、深町純、ガロ、サーカス、後年の青山テルマ feat. SoulJa、ふくい舞など、彼の功績をこのコンピで追体験したい。

 

MAZE, FRANKIE BEVERLY 『Live In New Orleans / Live In Los Angeles: Deluxe Edition』 Robinsongs(2024)

メイズを率いたレジェンド中のレジェンド、フランキー・ビヴァリーがついに天に召された2024年。ちょうどこの2in1が出ていましたが、そのうちきちんとした形でカタログがまとめられますように……。

 

敏いとうとハッピー&ブルー 『ゴールデン☆ベスト~星降る街角』 Solid(2017)

魅惑のムード歌謡の世界で70年代から活躍してきた人気グループのリーダーを務めた敏いとう。華のあるリードを擁した“星降る街角”をはじめとするコクとツヤのある名曲の数々はこちらのベストなどで再確認されたし。

 

J.D. SOUTHER 『You’re Only Lonely』 Columbia/Omnivore(1979)

イーグルスやリンダ・ロンシュタットの取り上げた名曲の数々で知られるシンガー・ソングライター。2024年にリイシューがあったこの自身の3作目も地味に溢れた良品でありました。デヴィッド・サンボーンも参加。

 

NICK GRAVENITES, PETE SEARS 『Rogue Blues』 M.C./BSMF(2024)

ポール・バターフィールドやマイク・ブルームフィールドと共に米ホワイト・ブルース・シーンを牽引してきたレジェンド。相棒ピート・シアーズと組んでこちらの新作をリリースしたばかりでした。

 

BENNY GOLSON 『Take A Number From 1 To 10』 Argo/ユニバーサル(1961)

チェス傘下のアーゴ(後のカデット)の高音質なカタログ復刻が進んでいた2024年、巨匠ベニー・ゴルソンによるこちらの異色作もリイシュー。曲をカウントするごとに無伴奏から10名まで増えていくユニークな一枚です。

 

ABBA 『The Singles: The First Fifty Years』 Polar/ユニバーサル(2024)

アバの〈最初の50年〉から選りすぐった豪華なシングル集が話題になったのも2024年。そのバックでドラムを叩き続けたローイェル・パルムのプレイもここに刻まれています。

 

JOHNNY NEEL 『One Hot Night』 Payback/Silverwolf(1981)

ディッキー・ベッツの訃報も届いたオールマン・ブラザーズ・バンド関連人脈ですが、このジョニー・ニールはオールマンとベッツ・バンドで鍵盤を担当したメンバー。ちょうどこのソロ名義作がリイシューされていました。

 

BON JOVI 『Bon Jovi (Deluxe Edition)』 Island(2024)

こちらはボン・ジョヴィの40周年に合わせた初作の豪華版だが、そこに“Shot Through The Heart”の共作者として名を連ねるのが、ジョンの元バンド仲間ジャック・ポンティ。80年代を通じてソングライターとして活躍した。

 

VARIOUS ARTISTS 『ウルトラマン テーマソング・セレクション ウルトラマンアーク』 コロムビア(2024)

新作が毎年ある〈ウルトラマン〉の歴史を遡って、「ウルトラマン80」の人気のあるテーマソングを担当するTALIZMANを率いていたのが木村昇。往年の特撮やアニメの主題歌でも活躍した名シンガーでした。

 

PAUL DI’ANNO 『The Book Of The Beast』 Conquest(2024)

元アイアン・メイデンのヴォーカリスト、ポール・ディアノが自身のキャリアを集大成したようなベスト・アルバム。健康問題に苦しんだ彼が亡くなる前にみずからメイデン以降のソロやバンド活動をまとめた渾身作だ。

 

THE GRATEFUL DEAD 『Duke ’78』 Rhino(2024)

大学でジェリー・ガルシアと出会い、グレイトフル・デッドのオリジナル・ベーシストとなったフィル・レッシュ。95年には離脱するも、78年春のツアー録音を公式音源化した本作では脂の乗ったプレイを響かせてくれている。

 

LOU DONALDSON 『Blues Walk』 Blue Note/ユニバーサル(1958)

人気アルト奏者のルー・ドナルドソンがソウル/ファンク路線へのアプローチを打ち出した記念碑的作品。2024年にはブルーノート創立85周年記念復刻シリーズの一環としてSACD仕様でリイシューされていた。

 

ELLA JENKINS 『A Long Time To Freedom』 Asch/Smithsonian Folkways(1970)

〈児童音楽のファーストレディ〉と呼ばれたエラ・ジェンキンスが全年齢対象でリリースしたスピリチュアルな注目作も2024年のリイシュー。ブルース、ゴスペルなどをリアレンジしたコンシャスな作品となっていた。

 

ROY HAYNES 『Hip Ensemble』 Mainstream/Solid(1971)

メインストリームのリイシューも安定するなか、稀代のドラマーがスピリチュアル・ジャズとファンクを融合した名盤もまたまたリイシュー。別口ではウィーウォントサウンズからLP復刻も実現しました。

 

SAAFIR 『Boxcar Sessions』 Qwest(1994)

ホーボー・ジャンクションを率いたラッパーで、西海岸アンダーグラウンドの実力派と目されたサーフィア。初作のLPリイシューも嬉しいですが……やはり早すぎる。

 

BLUES IMAGE 『Open』 Atco/Music On CD(1970)

アイアン・バタフライやアリス・クーパー・バンドで活躍してきたギタリスト、マイク・ピネラ。なかでも強力なブルース・イメージでの2作目もリイシューが実現しました。

 

井上ヨシマサ 『再会~Hello Again~』 キング(2024)

突然の訃報で驚かされた中山美穂。近年は7インチのリリースなどもありましたが、かつて“Rosa”を書いた井上ヨシマサのアルバムに客演して“Rosa”をセルフ・カヴァーしていたのも興味深い出来でした。

 

ZAKIR HUSSAIN 『Making Music』 ECM(1987)

インド出身のタブラの名手で多方面で演奏を残してきたザキール・フセイン。ECMのリイシューがあった流れでこのタイミングでこちらの名作も復刻されています。