CTA(カリフォルニア・トランジット・オーソリティ)が4月17日(火)、19日(木)にBillboard Live TOKYOにて、同20日(金)にBillboard Live OSAKAにてそれぞれ来日公演を実施する。

CTAは、アメリカを代表するロック・バンド、シカゴのオリジナル・ドラマーであるダニー・セラフィンを中心に2007年から活動しているバンド。バンド名はシカゴの旧名〈シカゴ・トランジット・オーソリティ〉をもじったもので、今回の来日公演では同じくシカゴの元メンバーであるビル・チャンプリン(ヴォーカル/キーボード/ギター)、ドニー・デイカス(ヴォーカル/ギター)も引き連れ、初期から中期のシカゴの名曲をパフォーマンスする予定だ。ここでは改めて、彼らのヒストリーを簡単に振り返ってみたい。

ご存じシカゴは、67年にダニーら6人のメンバーで前身バンド〈ビッグ・シング〉として結成。のちに前述の〈シカゴ・トランジット・オーソリティ〉を経て〈シカゴ〉というバンド名に落ち着く。その後のシカゴの快進撃は別稿に譲るとして、78年リリース、12枚目のアルバム『Hot Streets』からドニー・デイカスがバンドに参加する。しかし彼の在籍期間は非常に短く、同年発表の13作目『Chicago 13』のリリース後には解雇されてしまう。82年リリースの16作目『Chicago 16』からは、アース・ウィンド&ファイアーの楽曲“After The Love Has Gone”(79年)の作曲家としてグラミー賞を受賞しているビル・チャンプリンがバンドに加入。しかし88年作『Chicago 19』のリリース後、今度はオリジナル・メンバーだったダニーが解雇されてしまう。

シカゴの代表曲“Will You Still Love Me”(86年作)
シカゴの代表曲“Look Away”(88年作)
 
 

ダニーが再出発するのは2007年。キース・エマーソン・バンドでも活躍していたマーク・ボニーラ(ギター)らと共にCTAを結成し、初期シカゴのカヴァー曲のみで構成されたファースト・アルバム『Full Circle』をリリース。往年のシカゴ・ファンにはたまらない作品に仕上がっていた。

2013年にはセカンド・アルバム『Sacred Ground』をリリース。同作には2009年にシカゴを脱退したビル・チャンプリンのほか、ビルの息子であるウィル・チャンプリン、タワー・オブ・パワーのリード・ヴォーカルでもあったラリー・ブラッグスも参加している。

前作と違いシカゴのカヴァーは“Take Me Back To Chicago”の1曲のみ。往年のシカゴを彷彿とさせながらも新しく生み出されたブラス・ロックには、あまり動きのなかった本家シカゴのファンも唸らせられ、名盤と評価された。また同作は2015年に金澤寿和の監修下で日本盤化も行われた。

 

今回の来日公演ではダニー、ビル、ドニーはもちろんのこと、日本より吉澤達彦(トランペット)、鹿討奏(トロンボーン)、かわ島崇文(サックス)からなるホーン・セクションもバンドに参加。シカゴから受け継がれし血脈がBillboard Liveでどのように表現されるのか、今から期待したい。

シカゴの“Make Me Smile”を演奏するCTA
 
 

LIVE INFORMATION
CTA featuring ダニー・セラフィン、ビル・チャンプリン and ドニー・デイカス
2018年4月17日(火)、19日(木)Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場17:30/開演19:00
2ndステージ:開場20:45/開演21:30
サービスエリア 10,800円/カジュアルエリア 9,800円
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2018年4月20日(金)Billboard Live OSAKA
1stステージ:開場17:30/開演18:30
2ndステージ:開場20:30/開演21:30
サービスエリア 12,000円/カジュアルエリア 11,000円
★詳細はこちら

■メンバー
トニー・グラント(ヴォーカル)
ドニー・デイカス(ギター、ヴォーカル)
マーク・ボニーラ (ギター)
タツヒコ・ヨシザワ(トランペット)
カナデ・シシウチ(トロンボーン)
タカフミ・カワシマ(サックス)
ビル・チャンプリン(キーボード、ギター、ヴォーカル)
エドワード・ロス(キーボード)
トラヴィス・デイヴィス(ベース)
ダニー・セラフィン(ドラムス)