新体制での初作から半年で発表されたミニ・アルバムは、ルーツであるニューウェイヴやプログレへと立ち返った作品に。シンセを前面に押し出した80年代色の強い“ネオンと虎”や“オレンジ”が前者、矢継ぎ早な展開の“マッカメッカ”、クラシカルなピアノと大仰な構成がまさにプログレな“恐るべき真実”が後者。そして、そんななかに〈生まれ変わるさ 何度でも〉とバンドの現状を歌う“トビウオ”があるのがグッとくる。
昨年リリースの『OTONARIさん』に次ぐミニ・アルバム。ピコピコ&スペイシーで揺れるシンセ・サウンド×不思議コード感のリフと大胡田なつきの芯のあるヴォーカルが交錯する表題曲 “ネオンと虎”や、2拍3連と6拍子と4拍子が行き交いながらもそこに複雑さを感じさせない疾走キラー・チューン“マッカメッカ”、アシッド・ジャズ風味の演奏にコーラスがかったヴォーカルが特徴的な“オレンジ”など、次にどんな展開が待ち構えているのかワクワクしてばかりの7曲を収録。壮大な幕開けからドラマチックに進行していくラスト・ナンバー“恐るべき真実”は圧巻で、その長い余韻はまるでビートルズの“A Day In The Life”のよう。