共同プロデュースをジム・オルークが担い、須藤俊明や山本達久など旧知の面々が参加した新作。家族が残した写真から忘れられた歴史を掘り起こすというアプローチで制作を始めたとのことで、不穏でイマジナリーなサウンドスケープが多様なアンサンブルで展開されている。特にストリングスがたゆたう表題曲や、劇団マームとジプシーの公演で使用された“To the East”などの繊細な歌もの群が深い印象を残す。