プレイリスト風の『Outside』(2018年)が脚光を浴びる前後から、意識せずともその名を見る機会が増えていた人は多いだろう。ナイジェリアの人気シンガー・ソングライターによるメジャー作品がやっとフィジカルで登場した。ここ2年ほどでフォール・アウト・ボーイやリリー・アレン、DJスネイクやマハリア、ビヨンセ、そしてストームジーに至るまで欧米の大物とコラボしてきただけに、本作のスムースで滋味深い語りとパーカッシヴで雄大な音像にも広がりが備わっている。アフロ・ポップ目線のダンスホール・レゲエという基本軸に、お返し客演のジョルジャ・スミスをはじめ、ダミアン・マーリー&アンジェリーク・キジョー、フューチャー、YGらの加えるスパイスも芳しい。何とも心地良い中毒性に溢れた傑作だ。
バーナ・ボーイ(Burna Boy)『African Giant』スムースで滋味深い語りとパーカッシブで雄大な音像 心地よい中毒性に溢れた傑作
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