アカペラ・グループのナチュラリー7が5年ぶりにBillboard Liveに登場。1月15日(火)に大阪公演を、1月17日(木)と18日(金)に東京公演を開催する。
ナチュラリー7といえば、たびたび来日公演を行っており、ここ日本でも人気のグループ。彼らの特徴は、さまざまな楽器を声で表現する驚異の〈ヴォーカル・プレイ〉だ。ギターからドラムス、パーカッション、ベース、コントラバス、ハーモニカ、シンセサイザー、あらゆる管楽器、果てはスクラッチまでを、その歌声のみで再現してしまう表現力は、まさに世界屈指のもの。表現する楽器の音色の多様さというテクニック面のみならず、ジャンルや音楽性も多彩で幅広く、彼らが〈ヒューマン・ソウル・グループ〉と呼ばれるのもうなずける。
そんなナチュラリー7の結成は99年のこと。NY・クイーンズ出身のロジャーとウォーレン・トーマス兄弟がヴォーカリストを募り、5人のシンガーを雇って結成。ナチュラリー7は当初からNYの数多くのコンペティションで優勝しており、その名を轟かせていった。そして2000年には、デビュー・アルバム『Non-Fiction』をリリースする。
彼らがブレイクしたのは、2006年に発表した4枚目のアルバム『Ready II Fly』だ。ドイツのヴァージンからリリースされた同作は、オーストラリアで14位、フランスで64位というチャート・アクションを見せ、彼らの名をアメリカ国外にも知らしめることに。ストレートなアカペラ・アルバムだったファーストの頃の音楽性と比べると、『Ready II Fly』ではラップやR&Bの要素を大胆に導入。〈アカペラ+ラップ+R&B〉とでもいうべき独創的かつ親しみやすいサウンドは、結果的に幅広いリスナーに開かれたものとなり、ナチュラリー7を一気にオーヴァーグラウンドへと押し上げた。
2009年には新曲と過去の楽曲を収めた英国向けのアルバム『Wall Of Sound』を発表。UKチャートで29位を記録し、ナチュラリー7はよりグローバルな存在に。同年にはアメリカの人気番組「レイト・レイト・ショー・ウィズ・クレイグ・ファーガソン」に出演、マイケル・ブーブレとの共演を果たす。また、〈バミューダ・ミュージック・フェスティヴァル〉に出演した際には、あのクインシー・ジョーンズともステージを共にした。これらの経験は後に、ナチュラリー7の2010年作『VocalPlay』にマイケル・ブーブレが客演し、クインシーの同年作『Q Soul Bossa Nostra』にナチュラリー7が参加することへと繋がっていく。
2010年にはドイツのアニメ映画「アドベンチャー・イン・アフリカ」のサウンドトラックに貢献。2016年にはキング牧師記念日のコンサートにマカビーツ(ユダヤ正統派のアカペラ・グループ)とともに出演して、ジェイムズ・テイラーの“Shed A Little Light”の感動的なカヴァーを披露した。そのパフォーマンスはジェイムズ・テイラーも絶賛したとか。
そのように活躍の場を広げていったナチュラリー7は、幾度かのメンバー交代を経ながら、今年もホリデー・シーズンに向けて新作『A Christmas Xperience』をリリースしている。美しい歌声と類稀な表現力が奏でる聖夜のサウンドトラック。1月の来日に向け、ぜひ12月中にチェックを。
と、ここまで彼らの足取りを簡単に振り返ってみたが、ナチュラリー7の魅力はやはりライヴ・パフォーマンスにあり。NPRの名物企画〈タイニー・デスク・コンサート〉での彼らのパフォーマンス映像とともに本稿を締め括ろう。超人的なヴォーカリゼーションと思わず聴き惚れてしまう美声のハーモニーを生で体験できる機会を、ぜひお観逃しなく。
LIVE INFORMATION
ナチュラリー7
2019年1月15日(火)Billboard Live OSAKA
1stステージ:開場 17:30/開演 18:30
2ndステージ:開場 20:30/開演 21:30
サービスエリア 8,900円/カジュアルエリア 7,900円
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2019年1月17日(木)、18日(金) Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場 17:30/開演 19:00
2ndステージ:開場 20:45/開演 21:30
サービスエリア 8,900円/カジュアルエリア 7,900円
★詳細はこちら
■メンバー
リー・“リッキー”・コート(ヴォーカル)
ロデリック・エルドリッジ(ヴォーカル)
ケルヴィン・ミッチェル(ヴォーカル)
ショーン・シモンズ(ヴォーカル)
ドワイト・スチュアート(ヴォーカル)
ロジャー・トーマス(ヴォーカル)
ウォーレン・トーマス(ヴォーカル)