これが2018年のラストスパート! 予想なんてできないストーリーを超えて完成した『LAST GANG PARADE』は、未知の道へ踏み出した9人の明日を祝福する……

 年明け早々に通算4枚目のアルバム『LAST GANG PARADE』を控えるGANG PARADE。意味ありげな表題とは裏腹に、いつも以上にカラフルな喜怒哀楽の渦巻く仕上がりは実に前向きなもの。プロデューサー/マネージャーの渡辺淳之介(WACK代表)にグループの歩みを振り返ってもらった前号に続き、今回は9人にアルバムの内容を語ってもらいましょう。これがラスト・インタヴューです(2018年の)。

GANG PARADE LAST GANG PARADE T-Palette(2019)

 

ひとつの転機としての〈LAST〉

——まず、9月のZepp Tokyo公演でこのアルバム・タイトルを発表されましたね。

ユメノユア「〈LAST〉と聞いて、会場のお客さんもビックリしてたと思うんですけど、私たちも最初に知った時はビックリしました。ただ、アルバムが出来上がって思うのは、ギャンパレにとってひとつの区切りになるぐらい良い作品に仕上がったので、そういう意味も持てるタイトルなのかなって思いますね。ひとつの区切りで〈LAST〉。私たちには『Barely Last』もあるので、意外と使ってた言葉だなって、ちょっと冷静になった時に気付いて(笑)」

カミヤサキ「まあ、『Barely Last』よりはポジティヴだね(笑)。どっちかと言うと、何か転機的な」

ユア「そういう意味での〈LAST〉になればいいなっていう感じですかね」

——今回はジャケもふざけてなくて。

サキ「そうですね、うん。切なげ」

テラシマユウカ(ユユ)「アンニュイ」

——ラストっぽい儚さがあります。具体的に制作が始まったのはいつ頃からですか?

月ノウサギ「10月くらいから始めてました」

ユユ「そんな早かった?」

ユア「うん、10月中旬には作詞してて、10末にレコーディングしてるもん」

——ということは、このアルバム名を前提として作られてきたわけですね。

サキ「そうです。最初にあったのは“Message”と“HERETIC”、あと“正しい答えが見つからなくて”とかかな」

ココ・パーティン・ココ「レコーディングはリード曲の“LAST”がたぶん最後で」

サキ「前号のインタヴューで渡辺さんが喋ってるのが“LAST”ですよね」

ユア「伏せ字になってて(笑)」

——はい。作曲した松隈ケンタさんや渡辺さんの思い入れは格別だと思うんですけど、事前に曲の背景を説明しすぎても野暮な感じになりそうで。

ユア「確かに、最初のデモはホントに〈あっ〉って思ったんですけど、改めて全員の歌声が入った“LAST”を聴くと、むしろいまのギャンパレに合わせたアレンジで松隈さんたちも音を作ってくれたのかな?っていうのを凄く感じます。そういう背景に引っ張られないぐらい、デモの段階からパワーアップしてるので」

ヤママチミキ「曲も歌詞も、これだけ前面にエモーショナルというものが出ている楽曲はなかなかないなって。だからこそ自分の表現を丁寧に乗せないと軽く感じられてしまいそうで、歌もダンスもホントに一瞬の気も抜けない曲になったなと思いました」

——これ、サキさんの歌割が。

サキ「そうなんですよね(笑)。思い入れのあるパートをいただいていて、そういうのも含めて自分的には血が騒ぐんですけど、今日ふとアルバムを聴いてたら、“LAST”で普通に泣いてて。どういう歴史を辿って生まれた曲かは抜きにしても、それぐらい心が震える曲ですね。気持ちがギュッて締め付けられるような感覚になるし、でも苦しい感情だけじゃなくて、そこを抜け出して前を向けるような強さを持った曲だと思ってます」

——その“LAST”が象徴的なオープニングというか、異常にエモい雰囲気ではあるんですけど、全体はいろんな色が乗ったカラフルなアルバムになっていますね。

サキ「凄いヴァラエティー感ですよね」

ユア「いろんなアーティストさんの作品を聴いてても、アルバムだと似た曲調のものが多くなるじゃないですか? でもこのアルバムは一曲一曲が違いすぎて(笑)、飽きずに全部聴けちゃう気がする」

サキ「五角形のレーダーチャートあるじゃないですか? グラフみたいな」

ココ「〈エモーショナル〉〈おもしろさ〉〈ハッピー〉〈激しい〉……とか」

サキ「そう、その項目が全部ガンッて伸びてるみたいな感じ(笑)」

——それでいうと、まず、ミキさん作詞の“Message”が〈楽しい〉みたいな感じで。

ミキ「はい。これはデモをいただいた時から明るい曲調で、アルバムの中でもわりとギャンパレらしさが強い曲かなとも思ったので、そういうところを活かせたらいいなっていう気持ちで書いていきました」

——ライヴに来たファンの皆さんに呼びかけるような内容で。

ミキ「来てくださってるお客さんに向けてもだし、興味はあるけど勇気が出なくてなかなかライヴまでは行けないとか、まだギャンパレと出会って間もない人にも向けた歌詞になってます。Aメロ~Bメロではお客さん側の気持ちを書いて、サビは私たちからお客さんに向けて発信してるっていう」

——サビが現場のマナー説明みたいでいいですね。〈危険なことだけはやめてよ〉って、〈真面目か!〉みたいな(笑)。

ユイ・ガ・ドクソン「ダイヴとリフトとサーフのことやんな(笑)」

ミキ「ギャンパレのライヴで何が特徴的かなって考えたら、開演前に必ずマネージャーの辻山さんが〈危険行為は禁止です〉って注意事項を話してくれることで。サビを書いてる時に、その声が再生されて(笑)」

ドク「影ナレで辻山さんに歌ってもらいたいな。初めて来た人もわかりやすい(笑)」

——ダンス・チューンで賑やかだけど、和やかでもあるというか。確かにギャンパレの現場っぽいですよね。

ココ「ハッピーです」

 

 

やっぱこういうのがないと

——続いての“HERETIC”は歌謡曲というか、昔の韓流みたいな哀愁のムードで。

サキ「そうですね、ドラマの挿入歌みたいな感じ。みんなの歌い方のアクがかなり強くて、このタイトルをより助長している感じなんですけども。これはWACKの愛憎劇です(笑)。私から見た、WACKの社員さんと渡辺さんの関係性を書いてます。渡辺さんへの愛憎を社員さんが歌ってる感じで」

——想像もつかなかった(笑)。

月ノ「それを聞くと見方がまったく変わりますよね(笑)」

サキ「渡辺さんに憧れてWACKに入ってくる方が多いと思うんですけど、飲みに誘われて朝まで帰れず、飲みの席でいろんなアドヴァイスをいただいたり(笑)」

ココ「コンプラ的に問題ありそうな」

辻山「僕は何も言ってないですからね」

サキ「アハハハ。渡辺さんは凄く愛情深いし、意地悪なことも言うし、だから〈愛情 異端だ〉っていう(笑)。HERETIC(異端者)=渡辺さんみたいな」

——社員さんは最近は定着され気味?

ユユ「安定期ではある(笑)」

ユア「わりと。昔よりは安定期です(笑)」

ドク「でも、〈イバラですら可愛いもの〉って凄いですね」

ココ「そう思える会社(笑)」

サキ「まあ、私の解釈です。〈ピリオドは避けたい〉っていうのも、社員さんにいなくならないでほしいなっていう気持ちだし、尊敬があって書けた歌詞なので」

ドク「まあ、説明を聞けば聞くほど、私は渡辺さんとサキちゃんの歌じゃないかって疑惑が深まります(笑)」

——異教徒(HERETIC)はサキさんかもしれないっていう。〈あんたにもらった~〉って情念が凄いですけどね(笑)。

ミキ「ジワジワくる(笑)」

ユユ「〈あんた〉がおもろいねんって」

——“来了”をもっと濃くしたような歌唱法ですけど、マイカさんの落ちサビだけ変わるのもいいですね。

キャン・GP・マイカ「はい、あえて落ちサビの一箇所だけ普通に歌って。そこだけちゃんと〈愛情〉って歌ってたりとか」

——松隈さんもまた楽しそうな感じで。

ユア「“来了”の時もそうでしたけど、レコーディングが楽しかったです」

月ノ「いちばん時間がかかった曲です」

マイカ「めっちゃ盛り上がったよね」

ココ「そう、やっぱこういうのがないと。こういうのがあってこそ」

——そこから9人版の“BREAKING THE ROAD”を挿んで、“Jealousy Marionnette”ですね。

ドク「カッコイイ、大好き」

サキ「〈ハッ、ハッ、ウラウラ〉」

ユユ「最初の掛け声みたいなのはロシア語です」

サキ「サウンドもちょっとロシア系だって」

ココ「松隈さんが言ってたね」

——作詞はユユさんです。

ユユ「はい、これは世間に対する皮肉みたいな内容で、もともと仮歌に〈マリオネット〉って入ってたんですよ。そこから自分の意志のない人形みたいな姿が浮かんできて、こうなりました。みんな世間体を気にして多数派の意見を信じるけど、実際はそっちの意見がホントに正解なのかわかんないし。でも、少数派が良くないみたいな風潮になってしまうじゃないですか?」

——そういう気持ちになることが多い?

ユユ「はい。自分の意見に気付かず大多数の意見に賛同してたり、自分を隠してそうしてしまったり。実はみんな意外と心の底では〈こうしたい〉っていう意思があると思うんですよ。なのに周りを気にして生きるのって、もったいないなって、人生一回きりなのに。〈自分だってそうじゃん〉って言われたら終わりなんで、ちょっと皮肉っぽい感じで、自分への戒めとしても書きました」

ドク「ユユはいつも、そういう人間の中にあることを気付いて歌詞にしてて、だから共感することが多いですね。何かを気付かされるというか」

——毎回こういう生き辛さを軸に書かれていて、今回も凄くいい歌詞ですね。

ユユ「嬉しいです。別の曲ではまったく対照のことを書いて先に提出してたので、だからこっちはヘイトというか……」

ドク「ブラックジョーク?」

ココ「ジョークではない(笑)」

ユユ「普通に言ったら角が立つようなことも歌詞だったら言える、言ってやろうと思って」

——この曲調だから毒を吐けるっていうのもありますよね。

ユユ「はい。こういうキツいこと言うから韻踏んだちょっとポップな言い方にしようとか、そういうのは何となく意識したりしました」

——ちなみに作曲のLyLyさんという方は?

ユア「SCRAMBLESのスクールの生徒さんで」

ユユ「メロディーのコンペで選ばれて」

——前作に続いて今回もみんな参加して?

ココ「はい。うちらも同じタイミングで」

ドク「普通に生徒さんの応募もあって」

サキ「めちゃくちゃ集まったんですよ」

ココ「何だっけ、90曲ぐらい?」

ユユ「が集まって、そこから3曲選ばれた」

——じゃあ、ハルナさんが作曲された次の“夜暗い夢”もそのうちのひとつ?

ハルナ・バッ・チーン「そうです。作曲は全部やって、詞はユアさんと考えました」

ユア「1番とかサビまでの歌詞はハルナが採用された仮歌の段階で入れてくれてたので、サビとか2番以降を私がちょっと付け足して書いたって感じですね」

——曲名はHilcrhymeさんに引っ掛けたものですけど、“春夏秋冬”とかを知ってて?

ハルナ「はい、『太鼓の達人』をやってたので。〈一生一緒にいてくれや~〉って」

ココ「え、違う、違う!」

ハルナ「同じ歌かと思ってた……」

ドク「でも、ハルナは意外とジェネレーションギャップみたいのを感じさせない知識なんですよ。古い曲とかも知ってて」

サキ「そうだね。お母さんが聴いてたとかもあるもんね、よく」

ユア「月(月ノ)とかのほうが知らないよね」

月ノ「私、全然聴いてこなかったので」

ドク「そう、月とユユが全然知らない」

ココ「ユユも若者ぶるんですよ(笑)。時々ハルナとかと一緒に〈知らない、知らな~い〉とか言ってて(笑)」

ユユ「いやいやいや、ホンマに知らんよ」

——曲がラップとか語りメインなのは、オケの段階で指定があったんですか?

ハルナ「ないです。勝手に語りにしました。トラックを聴いた時に、これは花魁っぽいなと思って、いろいろ調べて花魁の歌を書きました。江戸時代の、風俗の歌です」

サキ「風俗の歌(笑)」

——花魁というものはだいたいご存知で。

ハルナ「あの、私はおばあちゃん子、おじいちゃん子だったので、小さい時に『水戸黄門』とかをずっと一緒に観ていまして」

——時代劇に馴染みがあって。フック以外は朗読っぽいパートが中心ですけど、ミキさんが普通に朗読してる前に、何かまたクセの強い人がいたり(笑)。

ミキ「そうなんですよ、強いんですよ、周りのキャラが(笑)」

ココ「私もYOUさんみたいに鼻声でやったとこがあるんですけど不採用でした(笑)」

ユユ「クセ強すぎたな」

 

 

大切にしていたもの

——これはステージだとどうなるのかな?っていう曲ですよね。

サキ「おもしろい感じになると思います。振りはハルナの言う花魁のイメージを自分もちょっと調べたり、映画の『さくらん』と安達祐実さんが出てる『花宵道中』を観て、その儚さとか切なくなるようなイメージを掴んだり。花魁の仕草とか、お座敷でやるリズム遊びみたいなのとか、ちょっとセクシー、エッチ系な動きを入れてみたりして」

——他の曲もいままさに振付けを仕上げていってる段階ということですね。

サキ「はい。振付けはマイカと私で分担してるんですけど」

マイカ「そう、いま考え中……ピーク時です(笑)。今回は“Message”と“Jealousy Marionette”の2曲は担当してます」

ユア「あと、“正しい答えが見つからなくて”はみんなでやるって言ってたよね?」

ココ「へんてこりんなヤツね」

——“RATESHOW”系の。

サキ「そうですね。みんなで作れたら」

ユユ「みんなで考えるの楽しい。その場のノリで出来たりするし」

——で、その“正しい答えが見つからなくて”はドクソンさんの作詞で、これも何かゲーセンに入ったら音が一気に入ってきた感じの、情報量の凄い曲というか。

サキ「何かゲームに出てくるメロディーの一音一音をそのまま発音していくようなディレクションもあったよね」

ドク「歌詞は意味よりも音で楽しめるように考えました。でも、イメージはありまして、意気込んで戦いに出発したパーティー、あのパーティーじゃなくて」

——RPGとかのパーティー。

ドク「そうです、そのパーティーが、強すぎる敵とか超えられない壁に打ちのめされて、腐りはじめて、どうしようもなくなって人に助けを乞う、ちょっと愚かな歌です。で、歌詞を書いた後で自分で気付いたことがあるんですけど、絶望して腐り果ててるのに〈タスケテ タスケテ〉って、何にすがってるのか考えたら、やっぱ希望なんだなと思って。〈絶望した、もう希望などない〉とかいう人でも、最後の最後は〈助けてくれ~〉ってなるじゃないですか?」

ココ「まだ諦められないってことだよね」

月ノ「深いな~」

ドク「どんなに絶望してても、人は最終的にやっぱ希望にすがりたい……」

月ノ「でも……求めちゃうよね」

サキ「〈求めちゃうよね〉(笑)」

ユユ「めっちゃピュアな相槌やん(笑)」

月ノ「何か、わかろうとした(笑)」

ドク「そうそう、求めちゃうんだなと」

ココ「これ、合いの手のコーラスとかはほぼドクが歌ってるんですよ」

サキ「むしろ、そこ以外は歌ってない」

——〈うねうねうねる~〉とか。

ドク「そうです、〈血みどろのはて~〉とか。あと、〈目指すはムービースター〉」

サキ「“TIE”でも〈ムービースター〉って出てくるよね(笑)」

ココ「〈ムービースター〉って単語が大好きなの、ドクは」

ドク「うん、『SiS 消滅の詩』って映画を作っていただいた後に冗談で〈うちらムービースターやな〉って言ってて」

——声のキャラが多い。“RATESHOW”の人もいきなり出てきますし。

ココ「おっ!」

ユア「流石」

——聴いてて笑ってしまいました。

ココ「いや、笑っちゃいますよね」

ドク「〈I WANNA MOVIE STAR!!〉とかは作詞した時にはなかった部分で、レコーディングの時に松隈さんと話してフィーリングで決めました。あと〈Put your hands up!!〉とかももともとなかったんですけど、いろいろ合いの手とか録って。〈1番終わったから2番いくよぉ~〉とか録ったんですけど」

サキ「あれはなくなったね(笑)」

月ノ「めっちゃおもしろかった~」

ドク「何かその場の閃きでいろいろ決まって、作っていくのが楽しかったです」

——まあ、このめまぐるしい勢いがドクソンさんの脳内なのかもしれませんね。

ココ「なるほど」

——はい。そして“CAN'T STOP”があり、10曲目の“BOND”はユアさんが作詞で。

ユア「はい。これは何かテーマがあるというよりは、ひとつの物語みたいなものにしたくて。〈これを伝えたい〉っていうことは自分の中ではありつつも、聴いた人や歌詞を読んでくれた人が、その人なりに読み取って想像してほしいなと思って書きました」

——壮大な曲調も相まって、喪失感みたいなものが読み取れるわけですけど。

ココ「私もちょっと心配になって、詞が決まった時にユアちゃんに〈何かあった?〉って訊いたんですよ。まあ、自分にあったことじゃなく物語な感じで書かれてるから、誰にでも沁みる歌だと思う」

ユア「うん。大切な人を亡くした人もいると思うし、人じゃなくても、誰でも自分の中で大切にしていたものを少なからず失ったことがあると思うので、そういうものとか事柄にも当てはまるように書きました」

——“CAN'T STOP”からの“BOND”とかが続いて、アルバムのラストはちょっと込み上げるような構成になってますね。

ユユ「はい。いつも傍にあるものって、当たり前だから、別に〈大切だな〉って改めて思うことってないじゃないですか? 家族もメンバーも、仕事で周りにいる人も。でも、失ってから初めてその大切さに気付いても遅いし、だからこそ、失ってしまう前に、いまある時にその大切さに気付きたいなっていう気持ちですね」

——まあ、そういう流れはCDで聴いて感じ取ってもらいたいなというところですね。

ユユ「そうです」

——あと、“BOND”とかの曲調から受ける印象として、今回は最初の『P.O.P』っぽい感じも少しするな~っていう。

サキ「そう、最初はアルバム全体のコンセプトを〈原点回帰〉みたいに言ってたんですよ。だから、けっこうEDM調も多いのかなと思います」

——そうなんですね。

サキ「それこそ初期はEDM調の曲がメインで、アイドル文化の中では先を行きすぎたというか、渡辺さんと〈お客さん的にちょっとノリづらかったのかもね〉みたいな話をした時もあって。今回はそのリヴェンジではないですけど、その時代をよりパワーアップして、そこに“LAST”みたいなガツッとエモい曲も加わって、『LAST GANG PARADE』というものに凄く相応しい作品になったと思います」

 

 

初心に戻る

——新年はWACKの合同ツアー〈Going Going WACK TOUR〉からですか。

ミキ「その前に〈WACKなりのアイドル甲子園〉がありますね、1月3日」

ユア「近々だとそこがいちばん大きいかも」

マイカ「毎年そこが重要なスタートになる」

サキ「いつも〈アイドル甲子園〉は呼んでいただいてるんですけど」

ココ「今回はWACKのグループだけで1日やらせていただくので」

——今回の出演順はどうなるんですかね?

ユユ「そう。いっつも年始にハラハラする」

ココ「緊張するよね」

月ノ「毎年そういう感じなの?」

マイカ「けっこうガチ」

ユユ「新年一発目だし」

ユア「縁起良くいかないとね」

——そこからアルバムが出て、WACKの合同ツアーの初日を迎えますね。

ココ「CLUB CITTA'、1月10日」

ユア「BiSHとのツーマンです」

月ノ「初日から出れるの嬉しい」

——あと、その翌日には3月のWACKオーディションを題材にした映画「世界でいちばん悲しいオーディション」も公開になりますね。マイカさんの株が上がる内容なんじゃないですか。

マイカ「いや~、どうだか。でも、予告動画を観ただけで、何かズシーンって蘇ってくるものがありましたね」

ユユ「いや、もう、予告編でマイカを観てさ、〈ああ、マイカ!〉って」

マイカ「それよりもあの映像の顔が真ん丸でビックリした(笑)」

月ノ「わかる。そういうの気になっちゃう。でもサムネが私とハルナで嬉しかった」

ハルナ「嬉しかった」

ココ「それがいちばん嬉しかった。だから、ホントにそういうことじゃん? いかに合宿の象徴的なパートを、2人が担ってたか」

マイカ「うん。動画の最後にハルナが丸まって倒れてて」

ユユ「終わったことやのにドキドキした。〈ハルナどうなっちゃうの?〉って」

マイカ「あれは観たくなる」

ココ「もう1月からいろんなことが楽しみ」

ユア「ね、盛りだくさん」

——そういう話題もありつつ、3月まで合同ツアーが続いていって。今回はアルバムにまつわるツアーがないぶん、そっちの本数がめっちゃ多いですね。

ドク「20本!」

ユユ「毎週末どこかでやってます(笑)」

ユア「逆に行かない場所が2か所しかない」

マイカ「何かちょっと悲しくなっちゃう」

月ノ「何なら制覇したかったね」

ドク「でも、多ければ多いほど、確実にいちばん変わらなきゃいけないですし」

サキ「そうだね。それだけ対バンする機会が多いってことだから、BiSとBiSHとEMPiRE、それぞれの良いところを何かひとつ絶対盗みたいなっていうのはありますね。それを決めて臨んだらまた、おもしろいツアーにできるかなって」

ココ「うん。そもそもツアーっていうものが凄く成長できる期間、機会だから。今回はギャンパレの力だけじゃ行けなかった場所もWACKの力で行かせてもらえるし」

ユア「連れてってもらうところが多いもんね。次は自分たちの力で単独で回れるぐらいの勢いになりたいね」

——そこが新年の目標でもありますかね。

ユア「グループも長く続いてきて、最近はギャンパレを好きって言ってくれる人がちょっとずつ増えて凄くありがたいんですけど、ツアーも始まるし、個人的にも2019年は初心に戻りたいなって思ってます。9人でチーム力も上がってきて、他にも大事な部分はあるけど、何より全力でライヴするっていう初心も忘れずに進んでいけたら」

サキ「初心のほうが伸び率がいいもんね」

ユア「そう、それぞれが初心に戻って、貪欲に上を向いていったら、もっともっと成長できるかなと思って。2019年はそういう年にしたいですね」

 

怒涛の『LAST GANG PARADE』に向けて、これが本当に最後のおさらい!

プラニメ Plastic 2 Mercy T-Palette(2014)

BiS解散から間を置かずにリリースされたデュオ編成でのデビュー・シングル。EDMオリエンテッドなサウンドでアッパーな幕開け感を表現した表題曲は、その後のパフォーマンスに欠かせないアンセムへと成長していった。カップリングの“too misery”もEDM仕様のダイナミックな美曲。

 

プラニメ UNIT T-Palette(2015)

当時UNITでのワンマン開催も踏まえてリリースされた2枚目のシングル。表題曲はメロディアスに展開していくダンス・ロックで、込み上げる感情を美しく昇華するような大名曲に仕上がっている。カップリングにはバキバキ踊るSF的なダンス・トラック“盗られそう”を収録。

 

POP P.O.P T-Palette(2015)

改名後の初作となる5人編成でのファースト・アルバム。プラニメ時代に披露していた楽曲を中心に、フックが歌じゃない系の儚いダンス・トラックやアイドル性に寄せたミズタマリ作詞の人気曲“who am I?”など振り幅は広い。JxSxK作詞のグルーヴィーな“pretty pretty good”が爆発的な新境地となった。

 

POP Happy Lucky Kirakira Lucky T-Palette(2015)

クールなアルバムでの路線からいきなり方向転換してグループの変化を表明し、賛否両論も招いた(?)POP名義での初シングル。とはいえユメノユア作詞の電波マナーな表題曲は即効性のある現場での人気チューンとなった。カップリングには“Alarm”を収め、個々のキャラも徐々に前面に。

 

POP QUEEN OF POP T-Palette(2016)

MVも衝撃的だったタイトル曲は怒涛の勢いで迫るパワー・ポップ仕立ての人気曲。〈魔法が使えた〉頃に後ろ髪を引かれながらもあえて脳天気なポジティヴさを掲げてみせたカミヤサキの作詞も素晴らしい。ももクロのオマージュどころじゃないカップリングの“走る!!”もキャッチーな出来だ。

 

GANG PARADE WE ARE the IDOL T-Palette(2016)

いきなり改名して発表したシングル。近年ではコントで用いられている表題曲は初のスロウ仕立てで、ユアが泣き笑いな日々の決意を綴った一曲ながらもこれが5人での最後のリリースに。ヤママチミキが初作詞したカップリング“これはきっとaventure”はタオル回し系の軽快なスカ仕様。

 

GANG PARADE Barely Last T-Palette(2016)

キャン・マイカ加入を受けて臨み、4人編成での唯一の作品となったセカンド・アルバム。制作途上のメンバー脱退など危機的な状況が結果的に楽曲にある種のムードを乗せた感もある。ユメ心地なオープニングの“sugar”、哀愁味を湛えたロックの表題曲など、先行シングル以上の振り幅の広さでステージングにも進化を促した一枚。

 

GANG PARADE Plastic 2 Mercy T-Palette(2016)

7人体制になっての初シングル。表題曲はPOP時代にも再録した代表曲を改めてリテイクしたもの。ココ・パーティン・ココとテラシマユウカの共作詞によるカップリングの“WINTER SONG”は白い息を吐きながら疾走するようなエモいピアノ・ロックで、春の訪れを願う叙情的な名品だ。

 

GANG PARADE FOUL T-Palette(2017)

愚連隊モードに突入していくタイミングでのシングル。“UNIT”からのドラマティックな繋がりも感じさせる表題曲は、開放的なスケール感と抜群の一体感を証明するアンセミックな名曲に育っている。カップリングの重たい情念ロック“Close your eyes”ではマイカが初の作詞を担当。

 

GANG PARADE Beyond the Mountain T-Palette(2017)

カミヤサキとBiSのアヤ・エイトプリンスがトレードして最初のシングル。ポエトリー風の語りから一気に駆け上がって荒ぶる表題曲はここからの快進撃の狼煙を上げると共に、この時期の7人ならではの絶妙な一体感と昂揚感を象徴していく名曲となった。いつになくセクシー仕立てなエレポップ“ペニンシュラ”もカッコ良い。

 

GANG PARADE GANG PARADE takes themselves higher!! T-Palette(2017)

アヤ在籍のまま作られたサード・アルバム。悪ノリ系の“イミナイウタ”やグループ名を曲名にした“GANG PARADE”でオラついた威勢の良さを見せつつ、リリカルな“Are you kidding?”や儚い“I need you I love you I want you”、ユアが作曲した穏やかな“普通の日常”など、各人の個性が楽曲により投影された人懐っこい逸品。

 

GANG PARADE BREAKING THE ROAD T-Palette(2018)

この7人での最後のシングル。今回の新作には9人版で収録されている表題曲はハイスタ世代にも訴えかけるメロコアで、別れに際して〈WE ARE THE ONE〉を歌う熱さが胸に迫る。ヨウタ颱風の詞曲による“とろいくらうに食べたい”もコミックソング風ながら豪快でライヴ映えする佳曲。

 

GANG PARADE GANG 2 T-Palette(2018)

9人での初リリースとなったシングル。表題曲は切迫したストリングスの煽るエモーショナルなナンバーで、各人が通り抜けてきた幾多のドラマをアレンジが物語るような真摯な出来映えになっている。一転してエセ中国語風で迫るカップリングの“来了”は大人数の楽しさを表現した人気曲に。

 

GANG PARADE CAN'T STOP T-Palette(2018)

過去最大規模のワンマンを控えてリリ−スされた現時点でのラスト・シングル。感傷的なギターと繊細なテクノ・ポップ風味のアレンジで〈この先〉を歌う姿には、いままでにない大らかさが感じられる。カップリングの“RATESHOW”は音源もライヴも賑々しいキャバレー調の佳曲だ。

 

GANG PARADE GANG PARADE oneman live at Zepp Tokyo T-Palette(2018)

初の単独映像作品は、タイトル通りにZepp Tokyoで開催されたワンマンの模様をフル収録したライヴBDに。熱気に溢れた本編はもちろん、生々しい表情の垣間見えるフォトブックも必見。長らく熱望されていた現体制による過去曲のリテイクCDが付いているのも嬉しい。