「ダルムシュタット・ドキュメント」シリーズ、第4弾となる本作のテーマはズバリ「ピアノ」。ダルムシュタット夏季現代音楽講習会での録音をまとめた本シリーズの最大の魅力は楽曲と演奏家の組み合わせの豪華さにある。貴重な自作自演の記録や、名手による至高のパフォーマンスが詰まった7枚組は現音ファン心を見事に擽る。本盤最大の目玉である《ブーレーズ:ソナタ第3番》の自作自演やアロイス・コンタルスキーの《カーゲル:アン・タステン》、チュードアにエルフェ、中村麗らも名を連ね、見れば見るほど垂涎必至のラインナップを前に聴かないという選択肢があるのだろうか?