ジャズ・トランぺッターのクリスチャン・スコットがBillboard Liveで来日公演を行う。公演は6月11日(火)にBillboard Live OSAKAで、6月13日(木)にBillboard Live TOKYOで開催される。

現在のアメリカのジャズ・シーンにおいて、とりわけ異彩を放っているクリスチャン・スコット。彼のユニークな才能やその特異な存在感については、2015年に来日した際の柳樂光隆氏による記事や、2017年のMikikiの記事、あるいは同年のインタヴューをお読みいただければわかるはず。

正式には〈クリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュアー(Christian Scott aTunde Adjuah)〉の名で活動するこのカリスマは、2017年にジャズ誕生100周年をテーマとする〈The Centennial Trilogy〉を発表している。『Ruler Revel』『Diaspora』『The Emancipation Procrastination』というこの3部作は、ジャズの領域を拡張する先鋭的なサウンドと、シリアスでポリティカルなメッセージが込められたものだった。

2018年作『The Emancipation Procrastination』収録曲“AvengHer”

2018年は、押しも押されもせぬ現在のジャズ・シーンの代表格であるロバート・グラスパーやテラス・マーティンらとの挑戦的なスーパー・グループ〈R+R=NOW〉で活動。来日も果たし、アルバム『Collagically Speaking』は高い評価を得た。そんなR+R=NOWについては、「Jazz The New Chapter」の柳樂光隆氏と本間翔悟氏による前後編の対談記事で特集しているので、ぜひそちらを参照してほしい。

R+R=NOWや自身の楽器について語るインタヴュー映像

ミュージシャンとして精力的な活動ぶり、多作ぶりを見せつけているクリスチャン・スコットだが、2019年は早くも3月にニュー・アルバム『Ancestral Recall』を発表。カリブ海やアフリカ各地のリズム、R&B、ヒップホップ、エレクトロニック・ミュージック、そしてもちろんジャズが混交した、まれに見る異形のサウンドとなっている。

2019年作『Ancestral Recall』表題曲。ソウル・ウィリアムズがフィーチャーされている

2019年作『Ancestral Recall』表題曲について語るインタヴュー映像

さらにコンプトンの新進気鋭ラッパー、ブギーのファースト・アルバム『Everything's For Sale』や、スティールパン・バンドのジョナサン・スケールズ・フォーケストラ『Pillar』にも参加するなど、相変わらずジャンルやシーンを跨ぎ越す越境的な活動を続けている。

そんなジャズ界の異端児にしてシーンの中心人物による最新の来日公演、ぜひお観逃しなきよう。

 


LIVE INFORMATION
クリスチャン・スコット

2019年6月11日(火)Billboard Live OSAKA
1stステージ 開場17:30/開演18:30
2ndステージ 開場20:30 開演21:30
サービスエリア 7,900円/カジュアルエリア 6,900円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

2019年6月13日(木)Billboard Live TOKYO
1stステージ 開場17:30 開演18:30
2ndステージ 開場20:30 開演21:30
サービスエリア 7,900円/カジュアルエリア 6,900円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

■メンバー
クリスチャン・スコット(トランペット/リヴァース・フリューゲル/サイレネット)
ローレンス・フィールズ(ピアノ)
マックス・ミュシャ(ベース)
コーリー・フォンヴィル(ドラムス)
ローガン・リチャードソン(サックス)