EASTOKLAB日置逸人の極私的金字塔

KAZU『Adult Baby』大好きなBlonde Redhead・Kazu Makinoのソロデビュー作が最高です

KAZU『Adult Baby』大好きなBlonde Redhead・Kazu Makinoのソロデビュー作が最高です

今月13日、Blonde Redheadのフロントマンを務めるKazu Makinoのソロアルバムがリリースされた。半年近く前にアルバムリリースのアナウンスがあってから本当に待ち遠しくて仕方がなくて、先行配信されていた楽曲を狂ったように聴いていた。そして13日の0時にリリースされたアルバムを聴いて、深く感動した。

今回は新譜というわけで大好きなBlonde Redhead・Kazu Makinoキャリア初のソロアルバム『Adult Baby』(2019年発表)について。

KAZU Adult Baby Adult Baby(2019)

Blonde Redhead を初めて知ったのは5年程前、名古屋のレコードショップだった。棚に並べられた中古CDをいつものように1枚ずつチェックして行く中で『Penny Sparkle』(8th Album/2010年発表)が目に止まって〈なんか好きそうだな!〉くらいの軽い気持ちでジャケ買いしたことをよく覚えている。今思えばこの時の自分を褒めてやりたい。

BLONDE REDHEAD Peeny Sparkle 4AD(2010)

この『Penny Sparkle』がめちゃくちゃに最高ですぐに好きになったのだけれどBlonde Redheadのアルバムについて書き始めると文字量が2万字とかになるかもしれないから割愛。そしてちょうどこのアルバムと出会った頃、僕がMikikiのインタビューで〈影響を受けた5つのアルバム〉にセレクトした『Barragán』(9th Album/2014年発表)がリリースされたわけです。

BLONDE REDHEAD Barragán 4AD/HOSTESS(2014)

もしかすると人生で一番聴いた&聴いているアルバムかもしれない。アートロックという形容に違わぬエクスペリメンタルで鮮烈な音像でありながら、全ての音がスッキリと気持ちよくて、心の1番柔らかい部分をピッタリと包んでくれるようなアルバム。あー、これも書き出すと止まらなくなるのでまたの機会に。

このアルバムのリリースをリアルタイムで受けてからというもの、僕は次のアルバムはまだかまだかとずーーーっと待っておりました。そしてEPや初期作品の編集盤のリリースはあったものの、なかなかアルバムは出ないな~~~なんて首を長くしていたところに今作ソロアルバムのリリース。はい、やっと本題に突入。

リリースされたばかりながら何度も何度も聴いているけれど、まだ好き以外の感情が全然追いつかない。『Barragán』に通ずるミニマルな音像と特徴的なシンセのレイヤーがひたすら美しく、アグレッシブなビートメイクも最高。ソロアルバムということもあってか歌・メロディーがより際立っていながらも、それら全てを1つのアルバムに完璧に落とし込めてしまっている。

本当に全曲フェイバリットすぎる素晴らしさなんだけれど、先行配信されていた“Meo”という楽曲がとてつもなく好きすぎて堪らない。流麗なメロディーに併せてビートが高揚していく感じは、未知の生物を見ているかのようなゾクゾクと脳を刺激される感覚にさせられる。

透き通った声も、幽玄なトラックの美しさも、どこを切り取っても全てがパーフェクトにカッコいい。アルバムを通して漂っているような空気も、喉元にスッと溶けていくような甘さも全て。音楽をやっていると〈何が好きなの?〉とよく聴かれるけれど、いつも1番最初に答えるのはBlonde Redheadで、きっとそれは今後も変わらないなと、そんなことを思った。

ただただ好きが溢れてしまった記事になってしまったけれど、こんなに夢中になれる音楽と出会えたことは僕の大切な財産だし、それをリアルタイムで受け取れる喜びは何者にも代え難くて、かつ最高のアルバムを聴かせてくれて、ありがとうございますという気持ちでいっぱい。

そして今更ながらKazu Makinoは日本人で、90年代にアメリカに渡ってからというもの世界的な活動を続けている。今でこそ音楽的に日本と海外が近づきつつあるように思うけれど、20年以上も前から海外に渡って大きな活躍をされていることは本当に偉大なことだと思う。僕にとって彼女の作る音楽は心の奥を優しく撫でてくれるものでもあり、自分が作る音楽にとっての刺激でもあり、大きな憧れでもあります。

P.S. Blonde Redheadのアルバムも今作ソロもこのところ毎作品共に9月にリリースされていることが多い気がするのだけれど、これは偶然なのか、はたまた何か理由があるのか、誰か知っている人がいたら教えてください。ひとまず僕は9月が大好きになりました。

 


RELEASE INFORMATION

EASTOKLAB EASTOKLAB DAIZAWA(2019)

恍惚に満ちたファルセットボイス
ダイナミックなアンサンブルで美しさを描く
退屈を撃ち抜く鮮やかなデビューアルバム完成!

EASTOKLAB
Debut Mini Album『EASTOKLAB』
2019.06.05(Wed)Release
UKDZ-0200 ¥1,700(w/o tax)
DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT inc.

1. Fireworks
2. In Boredom
3. Passage
4. Always
5. New Sunrise
6. Tumble

 

LIVE INFORMATION
FM802 MINAMI WHEEL 2019
10月12日(土)大阪
cattle『Sweet Dream, Tender Light and Your Memory』release party
10月13日(日)東京・渋谷7th FLOOR
Aaron Rays Japan Tour
10月20日(日)愛知・名古屋 鶴舞 K.D japon

PEOPLE & ME 2019
DAY

11月10日(日)愛知・名古屋 鶴舞 K.D japon
開場/開演:12:30/13:00
前売り:2,000円(ドリンク代別)
※ONE MAN SHOW

NIGHT
11月10日(日)愛知・名古屋 新栄 LIVERARY office
開場/開演:17:00/18:00
ライヴ:日置逸人/西尾大祐
DJ:岡大樹
フード:田保友規
前売り:1,000円(+1オーダー)
※AFTER EVENT

ご予約:eastoklab@gmail.com

【プロフィール】
日置 逸人

日置 逸人 (ひおき はやと)

EASTOKLABのヴォーカル/シンセサイザー/ギターを担当。バンドの他に、WD SOUND WORKSでレコーディング・エンジニアとしても活動する。2019年6月5日、DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECTよりミニ・アルバム『EASTOKLAB』をリリース。2020年6月3日(水)、デジタル・ミニ・アルバム『Fake Planets』をリリース。

関連アーティスト
TOWER DOORS