ピーターバラカンの名著『魂のゆくえ』が発売30年を記念して復刊された! これは本当に素晴らしいことだが、発売されてから30年の音楽の本が復刊されるのはかなり珍しく、それだけでもこの本が如何に普遍性がありかつ信頼できる内容かを理解できると思う。クリアかつソフトな文章はあのラジオの語り口そのもので、どんどん頭に入ってくる。さらに今回の復刊にあたり、著者が各章ごとに新しく選んだ合計448曲のプレイリストをSpotifyに作成し、書き下ろしの解説を加えたとのことで、旧版を持っている人も手元に置いておきたくなる一冊だ。著者は文章、ラジオ等々で多くの言葉を残しているが、その音楽の伝道者としての功績は大きい。