ジャズ・トランペッター類家心平新譜『RS5pb』。彼固有のフレーズをジャズに投げ続けた稀なアーティストである。そのフレーズの軌跡を辿れば結局『UNDA』になるのかもしれないが、類家という人の放つ音楽には彼固有の曲線がいつも聴こえる。どのようなコンテクストでも表出する分析不能の歌を抱えた人として曲を書き演奏に身をまかせる。今時これほどジャジーな存在はなかなかないだろうと思う。菊地成孔チルドレンの一人であることは間違いないだろうと思うが、菊地マナーが彼の唾液の中に消化された結果として、痕跡のようにあの響きやリズムのフィギュアがこのアルバムの楽曲、演奏に現れる。
類家心平『RS5pb』分析不能の歌を抱えた人として曲を書き演奏に身をまかせる。これほどジャジーな存在はなかなかない
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