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連載

レコードの日のマスト・バイ! タワレコ新宿店のおすすめ盤

【TOWER VINYL太鼓盤!】第14回

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太田陽士郎(TOWER VINYL)

GONTITI 『MERRY CHRISTMAS with GONTITI ~BEST SELECTION OF CHRISTMAS SONGS~(完全生産限定盤)』 ソニー(2020)

大ベテラン・アコースティック・デュオ〈ゴンチチ〉の2010年作クリスマス・アルバムが10年の時を経て嬉しいアナログ化! 今回のアナログ化に伴い曲順を変え、更に45回転仕様で音質にこだわり抜いた一品。初期のレコード時代以降の作品はほぼアナログ化されていなかったので、ゴンチチファン&アナログファン待望! 癒しやリラックスを求めるとき聴く音楽っていろいろ選択肢があると思いますが、自分にとってはゴンチチが特別な存在。今年のクリスマス・シーズンのヘヴィー・ローテーション盤が決まりました。次は名盤『GUITARS』もアナログ化して欲しい!

 

TANAKAHMANN(タワーレコード新宿店)

桑名晴子 『SHOW ME YOUR SMILE(数量限定盤)』 ジャパン/HMV record shop(2020)

79年の2ndアルバム。たぶんカラパナのマッキー・フェアリーやリトル・フィートが参加した銀ジャケット1stの方が有名ですが個人的にはこのアルバムが思い入れ深いのです。近年ではシティ・ポップ・ブームの流れで再評価著しい本作に収録された“蒼い風”ですが、自分がこの曲を知った当時は転勤先の大阪でよくこの“蒼い風”を口ずさみながらビールを呑んでボーっと淀川を眺めていたというブルージーな思い出アリ。しかし桑名晴子さんのエモくて塩っ辛いボーカルはワン&オンリー、ソウルにもジャズにもこんなボーカリストはなかなか居ませんよ。よく〈サンバ歌謡〉みたいな紹介をされる“そして電話のベルは”やサディスティックスに日本語詩を付けた“On The Seashore”、“もっとイマジネーション”などの絶妙なグルーヴを叩き出すべーカーズ・ショップももっと評価されるべき。

 

JAMES IHA 『Let It Come Down(限定盤)』 ユニバーサル(2020)

スマパンもろくに聴いてなかった自分が彼の音楽を気にするようになったのは2003年の映画「ロスト・イン・トランスレーション」から。アンビエント的な劇伴で映像にロマンチックに寄り添っていた彼の楽曲がいたく気に入り探したものの、すでに当時本作のアナログは入手困難で中古市場でもマンゴエのレア盤化。この度、22年越しの初日本盤アナログ化は個人的にも朗報でして、ギター・ロックなんて普段全く聴かない自分(SOUL、JAZZ専門)がこんなにも惹かれる理由がよくわかりませんが、例えばアラフィフのおっさん(←自分)がいつまでたっても映画「リンダ・リンダ・リンダ」を観てキュンキュンする〈乙女化おじさん〉現象の真っただ中にいるからでしょうか? ドゥルッティ・コラムやスティーヴ・チベットなんかのギター・アンビエントにチェット・ベイカーとかアーサー・ラッセルみたいなボーカルが乗ったテンションの高くないSSW作品、です。

 

天野龍太郎(Mikiki)

広末涼子 『ARIGATO!(数量限定盤)』 ワーナー/HMV recod shop(2020)

な、なんと、広末涼子の『ARIGATO!』が初めてアナログ化。これはもうジャケットが最高ですから、絶対にレコードで持っていたい。本作はJ-Popが栄華を極めた黄金の97年(川本真琴『川本真琴』、JUDY AND MARY『THE POWER SOURCE』、Mr.Children『BOLERO』、L’Arc〜en〜Ciel『True』、古内東子『恋』などなどの名盤が生まれた)に生み落とされた超弩級のポップ名盤なのですが、残念なことにこのアルバムの音楽的価値はすっかり忘れ去られているような気がします。竹内まりやを筆頭に一級のコンポーザーたちが参加しているのはもちろん、多彩な楽曲をまとめあげたプロデューサー・藤井丈司の仕事が光っている一枚。とにかく、〈97年〉という時代が刻印されているレコードです。

 

細野晴臣 『花に水』 スピードスター(2020)

もうひとつ、見逃せないのは細野晴臣のカセット・ブック『花に水』(84年)のリイシュー(〈レコードの日〉だけど、カセットテープでそのままリイシュー)。ヴァンパイア・ウィークエンドが“2021”(2019年)で本作の“TALKING あなたについてのおしゃべりあれこれ”をサンプリングしたことを受けた再発だと思いますが、その素地としてアメリカを中心に日本の環境音楽が再評価されていたことがあります(詳しくは、細野へのインタビューを収録した「ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド」を参照)。そんな大きな流れのなかで注目したい一本。

 

折坂悠太 『あけぼの(数量限定盤)』 ORISAKAYUTA/Less+ Project.(2020)

折坂悠太 『たむけ(数量限定盤)』 ORISAKAYUTA/Less+ Project.(2020)

すみません、もうあと2枚だけ。いまやこの国の音楽シーンを背負って立つスター、と言っても言い過ぎではない折坂悠太さんの初期作品が新たな装いでアナログ化。これも絶対に欲しい! ささやかで感動的な、折坂さんの歌声をすぐそばに感じるような2つのレコードです。“朝顔”(2019年)から折坂さんのことを知ったファンにも、ぜひ聴いてもらいたい。〈レコードの日〉、買いたいものばっかりで困っちゃいますね。

 


INFORMATION
TOWER VINYL SHINJUKU

東京都新宿区新宿3-37-1 フラッグス10F
営業時間:11:00~21:00
※2020年11月3日(火・祝)〈レコードの日〉は10:00に開店
定休日:不定休(フラッグスの休業日に準じる)
電話番号:03-5360-7811