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長門芳郎の密かな野望

谷口「長門さん、最近はピーターと連絡を取っていますか? また来日してもらいたいですよね」

長門「うん。昨年はピーターの初来日時に同行したラリー・ジョン・マクナリーが来日して、パイドでインストアをやってくれて、彼の新作(2020年作『I Rise Up』)をピーターがプロデュースもしていて、一瞬、2人での来日公演の企画が持ち上がったんだよね。今年、新型コロナのことがなければ実現していたかもしれない。

まだ秘密だけど、僕はひとつ計画していることがあるんだ。それは、ピーターたちの音楽が海外でもちゃんと評価されるようにすること。日本のポップスがこれだけ海外で評価されているんだから……」

――そのルーツも聴いてほしいと。

谷口「大貫さんの『SUNSHOWER』(77年)のレコードを買いに日本に来るような人たちにも聴いてほしいですよね」

長門「そうだね。デヴェンドラ(・バンハート)が来日したときに教えてあげればよかったな」

――アメリカではいま、細野晴臣さんの再評価が進んでいますしね。

谷口「特に『Peter Gallway』は、『HOSONO HOUSE』(73年)とかと一緒に聴いてほしいですね」

ピーター・ゴールウェイの72年作『Peter Gallway』収録曲“Decidedly Fun”

長門「はっぴいえんどを長崎に呼んだ72年、細野さんがソロ・アルバムを作っているって聞いたんだ。それが、フィフス・アヴェニュー・バンドみたいな感じなんだって大滝さんが言うわけ。そのとき、僕は〈えっ!?〉ってびっくりして。実際は、フィフスより『Peter Gallway』に近かったんだけどね。ただ、当時はっぴいえんど周辺、風都市周辺のミュージシャンたちがフィフスやピーターの音楽を聴いていたことがわかるエピソードだと思う。だから、ライト・イン・ジ・アティックあたりが再発しないかなって密かに期待している」

※Light In The Attic。アメリカのレーベル。日本のシティ・ポップや環境音楽を積極的に紹介しており、2018年には『HOSONO HOUSE』など、細野晴臣のアルバム6作をヴァイナル・リイシューした

谷口「それはぜひ、売り込みましょう!」

 


INFORMATION
タワーレコード新宿店〈パイドパイパーハウス〉オープン記念
長門芳郎氏監修のもと厳選3タイトルが最新リマスタリングでタワーレコード限定再発

THE FIFTH AVENUE BAND 『The Fifth Avenue Band(タワーレコード限定)』 ワーナー(2020)

OHIO KNOX 『Ohio Knox(タワーレコード限定)』 ワーナー(2020)

PETER GALLWAY 『Peter Gallway(タワーレコード限定)』 ワーナー(2020)

2020年デジタル・リマスター
180グラム重量盤/歌詞・対訳付/解説付

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