〈KBS京都・秘蔵音源シリーズ〉の第4弾として、ジャックスのライブ・アルバム『LIVE, 15 Jun. 1969』が2021年4月21日(水)にリリースされる。
KBS京都(近畿放送)は京都にあるラジオ・テレビ局で、東京のキー局が制作した番組をネットする地方局が多いなか独自の番組制作を続け、関西の音楽シーンを応援するなど独自路線を貫いてきた。そのKBSの音源を復刻していくのが〈KBS京都・秘蔵音源シリーズ(KBS KYOTO INCREDIBLE TAPES)〉だ。60年代から同局で音楽番組を担当し、発売中止になったフォーク・クルセイダーズの“イムジン河”(68年)をラジオでかけ続けたエピソードなどで知られる伝説のディレクター、川村輝夫が制作・保管してきた多くの6ミリ・テープから優れた音楽をCD化している。
今回リリースされる『LIVE, 15 Jun. 1969』には、69年6月15日、近畿放送(当時)の公開番組「みんなで歌おうフォークフォーク」に出演したジャックスの演奏が収められている。演奏のみならず司会の北山修によるMCまで、当日の模様のほぼ全編が6ミリ・テープからCD化される。
演奏メンバーは、早川義夫(ヴォーカル/ギター)、谷野ひとし(ベース)、木田高介(ヴィブラフォン/フルート)、角田ひろ(つのだ☆ひろ/ドラムス)の4人。ちょうど同時期に活動がスタートした休みの国のレパートリーを3曲も披露しており、また木田と角田によるジャズ・アプローチの演奏がはっきりとわかる演奏だという。ライブの後半ではフォーク・シンガーの高石ともやが登場し、ハンド・マイク・スタイルでジャックスをバックに2曲歌っている。30分強の短い収録時間ではあるが、同年8月に解散する直前のジャックスの演奏を捉えたとても貴重な録音だ。
日本のロック史に新たな1ページを加える秘蔵音源『LIVE, 15 Jun. 1969』。ぜひチェックしてほしい。
*2021年3月4日追記
タワーレコード・オリジナル特典として、ジャックス『LIVE, 15 Jun. 1969』の購入者には〈ベリカード〉が配布される。このベリカードは、本作の元になったライブが放送された近畿放送の受信確認証を、放送当日の日付入りでポストカード・サイズでレプリカ復刻したもの。BCLファンにはたまらない一品となっているので、『LIVE, 15 Jun. 1969』のご予約・ご購入は、ぜひタワーレコードで。
*2021年3月6日追記
『LIVE, 15 Jun. 1969』のトレイラーがYouTubeで公開に。本作のレーベル、SUPER FUJI DISCSから最新のトラックリストも届いたので改めている。また本CDには、小田晶房による11,000字の解説が付属する。詳細は下記をチェック。
RELEASE INFORMATION
リリース日:2021年4月21日(水)
フォーマット:CD
品番:FJSP429
価格:2,200円(税抜)
タワーレコード・オリジナル特典:ベリカード(レプリカ復刻/ポストカード・サイズ)
TRACKLIST
1. M.C.(北山修)
2. からっぽの世界(早川義夫)
3. M.C.(北山修)
4. 追放の歌(髙橋照幸)
5. 第5氷河期(髙橋照幸)
6. 遠い海へ旅に出た私の恋人(相沢靖子/早川義夫)
7. M.C.(高石ともや)
8. 悪魔巣取金愚(髙橋照幸)
9. 明日なき世界(P. F. Sloan)
10. Members Introduction(高石ともや)
11. M.C.(高石ともや)
■メンバー
ジャックス
早川義夫:ヴォーカル/ギター
谷野ひとし:ベース
木田高介:ヴィブラフォン/フルート
角田ひろ:ドラムス
ゲスト
高石ともや:ヴォーカル(M5、6)
北山修:司会
近畿放送「みんなで歌おうフォークフォーク」公開録音
収録年月日:1969年6月15日
編集・マスタリング:中村宗一郎(ピースミュージック)
デザイン:ダダオ
原盤:株式会社京都放送
解説:小田晶房(協力:須原敬三)11,000字
PROFILE: ジャックス
68年、“からっぽの世界”(タクト)でデビュー。同年、アルバム『ジャックスの世界』(東芝)を発表。解散後、ニュー・ロックの先駆として再評価を受けた。メンバーは早川義夫、水橋春夫、谷野ひとし、木田高介、角田ひろ他。