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ノー・ローム(No Rome)、チャーリー・XCX(Charli XCX )、The 1975のコラボ曲“Spinning”など今週の洋楽ベスト・ソング

【Pop Style Now】2021年2月26日~3月5日

ノー・ローム(No Rome)、チャーリー・XCX(Charli XCX )、The 1975のコラボ曲“Spinning”など今週の洋楽ベスト・ソング

天野龍太郎「Mikiki編集部の田中と天野が、海外シーンで発表された楽曲から必聴の楽曲を紹介する週刊連載〈Pop Style Now〉。今週も悲しいニュースが届けられました。ウェイラーズの共同創設者である偉大なレゲエ・シンガー、バニー・ウェイラーが3月2日に逝去。73歳でした」

田中亮太「これでウェイラーズのオリジナル・メンバーは全員鬼籍に入ってしまいましたね。これを受けて、Mikikiは追悼記事を掲載する予定です。そのほかのニュースでは、週明けにSpotifyから多くのK-Pop楽曲がいきなり削除される、という衝撃的な出来事がありました」

天野「ついに韓国進出を果たしたSpotifyと、韓国の大手配信元であるKakaoMとの契約が更新されなかったようですね。KakaoMが自身のストリーミング・サーヴイス〈MelOn〉のシェアの独占を崩させないために強硬策に出たのでは……とも噂されています。竹田ダニエルさんが『日経COMEMO』に寄稿したコラム〈SpotifyからなぜK-popの曲が大量に消えたのか〉がわかりやすいので必読です」

田中「必ずしもすべての音楽がストリーミング・サーヴイスで聴ける必要はないと思いますが、こういったリスナーやユーザーを無視して利権を守ろうとする保身的な態度は、ちょっと気持ちよくないですよね。一刻も早く改善してほしいものです。それでは、今週のプレイリストと〈Song Of The Week〉から!」

 

girl in red “serotonin”
Song Of The Week

天野「〈SOTW〉はガール・イン・レッドの“serotonin”です! ガール・イン・レッドことマリー・ウルヴェン(Marie Ulven)はノルウェーのシンガー・ソングライターで、〈PSN〉でずっと推している新星ですね。〈Z世代のクィア・アイコン〉なんて呼ばれています」

田中「今回、これまでとはまったくちがうサウンドだったので驚きました。いままではリヴァーブの効いた音像のドリーミーなベッドルーム・ポップ、インディー・ロック・サウンドだったのですが、今回はなんとビリー・アイリッシュのお兄さんであるフィニアス(FINNEAS)がプロデュース。ヘヴィーなロックとエレクトロニック・ミュージックが混ざり合った、劇的なプロダクションですよね。ラップ調のヴォーカルも新鮮です」

天野「一皮むけたな、と思いました。曲名の〈serotonin(セロトニン)〉は、不足するとメンタル・ヘルスの不調、特にうつ病を引き起こす神経伝達物質のこと。〈私はセロトニン不足〉という歌い出しからして、まさにガール・イン・レッドらしいメンタル・ヘルスを主題にした一曲です。4月30日(金)に彼女がリリースする待望のファースト・アルバム『if i could make it quiet』、待ちきれません」

 

No Rome feat. Charli XCX & The 1975 “Spinning”

天野「大物3組のコラボレーション・ソングが届けられました。ノー・ロームがチャーリー・XCXとThe 1975をフィーチャーした“Spinning”。チャーリーが彼らとスーパーグループを結成したとツイートしたことで、数日前から話題になっていましたね」

田中「ノー・ロームはフィリピン・マニラ出身で、英ロンドンを拠点に活動するSSW。The 1975とのコラボで有名なので、彼とチャーリー、The 1975が共演するのはそれほど不思議ではないのですが、〈そうくるんだ!〉という話題性はものすごく高いですよね」

天野「この曲は、ヴォーカルのエディットやエフェクトなどがちょっとハイパーポップっぽくて、でも過剰すぎないダンス・ポップ・サウンドなのがツボです。7インチ・シングルにA. G.・クック(A. G. Cook)のリミックスも収録される、というのは納得。あと、サイケデリック&キュートなヴィジュアル・イメージはアート・ディレクター/デザイナーの田中秀幸によるものだったので、びっくりしました。このコラボ、今後も続いていくのでしょうか?」

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